第38期棋聖戦 (将棋)

第38期棋聖戦

第38期棋聖戦（だい38ききせいせん）は、将棋界における重要タイトル戦の一つである棋聖戦の、1981年度前期にあたるシリーズです。

この棋戦は、1980年11月11日に開幕し、翌1981年7月15日に閉幕するまでの期間で行われました。棋聖戦は、当時年間二期制（前期・後期）で開催されており、第38期はこのうち前期に位置づけられます。

棋聖戦のタイトル戦に進出するためには、まず厳しい予選を勝ち抜く必要があります。多くのプロ棋士が参加する一次予選から始まり、それを突破した棋士たちが二次予選へと進みます。さらに二次予選を勝ち抜いた者が、本戦トーナメントへと駒を進めることができます。本戦では、シード棋士なども加わり、一局ごとの真剣勝負を積み重ねて挑戦者を決定します。この厳しい挑戦者決定プロセスを勝ち抜いた棋士のみが、タイトル保持者との五番勝負に臨むことができるのです。

第38期棋聖戦において、この厳しい予選・本戦を勝ち抜き、挑戦者として名乗りを上げたのは、当時「将棋界の太陽」と称され、名人位にあった中原誠でした。迎え撃つタイトル保持者は、盤石の強さを誇る二上達也棋聖です。当時の将棋界を代表するトップ中のトップ棋士同士の対決は、大きな注目を集めました。

注目の五番勝負は、二上達也棋聖の圧勝という形で幕を閉じました。結果は、二上棋聖の3勝0敗。中原名人に一局も与えず、ストレートでタイトルを防衛したのです。タイトル戦における3勝0敗というスコアは、対局者間の力の差が明確に表れた結果であり、当時の二上棋聖の充実したコンディションと、中原名人を寄せ付けないほどの圧倒的な棋力を示すものでした。トップ棋士同士の対戦でありながらこれほど一方的な結果に終わったことは、将棋界に少なからず衝撃を与えました。

この勝利により、二上達也棋聖は自身の持つ棋聖タイトルを防衛することに成功しました。中原誠名人を相手に完勝したことは、二上棋聖の棋歴における重要な一ページとなりました。一方、名人という最高位にありながら挑戦者として臨んだ中原誠が敗れたことは、将棋界におけるタイトル戦の厳しさと、常に挑戦者として頂点を目指さなければならないプロ棋士の宿命を改めて印象づけるものでした。

第38期棋聖戦は、二上達也棋聖の揺るぎない強さを将棋ファンに改めて知らしめたシリーズであると言えます。この棋戦に関する詳細な情報や記録は、将棋年鑑などで参照することができます。また、日本将棋連盟の公式サイトなどには、棋聖戦に関する外部リンクも掲載されており、更なる情報を得ることが可能です。

脚注や外部リンクといった情報は、この棋戦が将棋史の中でどのように位置づけられているかを理解する上で役立ちます。第38期棋聖戦は、当時の将棋界における重要な出来事として、今も語り継がれています。

（本項目は、入力情報に基づき、辞書形式で記述しています。個々の対局内容などの詳細については、別途資料をご参照ください。）

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