第38独立空中襲撃旅団 (カザフスタン空中機動軍)

第38独立空中襲撃旅団

第38独立空中襲撃旅団は、カザフスタン陸軍に属する特異な部隊であり、主に空中機動軍に編成されています。表向きは空中襲撃部隊として知られていますが、実際の役割は自動車化狙撃兵、つまり機械化歩兵部隊として機能しています。

歴史的背景

この旅団の起源は、旧ソ連の第173自動車化狙撃師団にさかのぼります。アフガニスタン紛争に参加していた第68自動車化狙撃師団から派生したアルマ・アタ自動車化狙撃連隊が基盤となり、1992年に第1独立自動車化狙撃旅団として設立されました。これを経て、2004年には空中機動軍への編成が行われ、名称も第38独立空中襲撃旅団に変更されました。これにより、新たな戦略が求められる時代に対応するため、特に機動力を生かした活動が強調されるようになりました。

組織構成

第38独立空中襲撃旅団の編成は複数の部隊で構成されており、主に以下のように分類されています:

• - 2個自動車化狙撃大隊
• - 1個空中襲撃大隊
• - 支援部隊

各自動車化狙撃大隊は基幹要員のみで編成され、高い機動性を持つ一方で、空中襲撃大隊は直接的な攻撃に特化した部隊です。また、旅団内には戦車大隊や砲兵大隊も配置され、地上戦における強力な支援を提供します。

装備

この旅団は多様な武器システムを保有しており、有効な戦力を誇っています。主な装備の例は以下の通りです:

• - 戦車: T-72 × 13両
• - 歩兵戦闘車: BMP-2 × 69両、BMP-2K × 5両
• - 偵察車両: BRM-1K × 15両、BRDM-2 × 3両、BRDM-2um × 1両、BRDM-2rkh × 1両
• - 装甲車: BTR-60pb × 1両、BTR-80 × 2両
• - 砲兵システム: 122mm D-30榴弾砲 × 12基、9P-138「グラード-1」多連装ロケット発射機 × 6台
• - 防空システム: ZSU-23-4「シルカ」 × 4両

これらの装備は、迅速かつ柔軟な戦闘を可能にし、旅団の全体的な戦力を高めています。

まとめ

第38独立空中襲撃旅団は、カザフスタン陸軍における重要な役割を担う部隊であり、軍事的な戦略において空中機動能力を駆使した活動が期待されています。その歴史的背景や組織構成、装備の多様性はいずれも、この旅団の戦闘能力を支える要素です。カザフスタンの防衛能力を向上させるために、今後の活躍が注目されます。

外部リンク

歴史的背景と活動について（ロシア語）

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