第47回世界遺産委員会

第47回世界遺産委員会の開催概要

2025年7月6日から7月16日まで、フランス・パリにあるUNESCO本部で第47回世界遺産委員会が開催されました。この会議では、文化遺産21件、自然遺産4件、複合遺産1件の合計26件が新たに登録されました。特に注目すべきは、パナマから新たに登録された「パナマの植民地時代の地峡横断道路」で、この道は既登録の「パナマ・ビエホとパナマ歴史地区」に統合される形となりました。これにより、世界遺産リストに登録されている物件の総数は1248件に達しました。

参加国と地域

委員会には多くの国が参加し、UNESCOの地域区分に基づいて審議が行われました。新たに世界遺産の保有国となったのはギニアビサウとシエラレオネの2カ国であり、これで196カ国のうち26カ国が依然として世界遺産を保有していないことが指摘されました。

審議された推薦物件

今回の委員会では、物件名に*印が付いたものが既存の登録物件の拡大登録であることを示しており、太字で示された物件が正式に登録されたことを表しています。これらの推薦物件は、特に文化遺産に多くの焦点が当たりました。例えば、歴史的な価値を持つ場所や建物が新たに評価され、登録の決定が下されました。

危機遺産と変更点

また、危機にさらされている遺産についても検討が行われ、一部の物件はリストから除去されました。名称変更が行われた場合には、その新しい名称が明記され、正式な記録として残されます。

韓国による提案

今回の委員会では、日本の明治日本の産業革命遺産に関する議案が韓国から提起されました。この提案では、端島炭鉱（軍艦島）における朝鮮半島出身労働者に関する実態について再点検することが求められていましたが、結果的に委員国の投票により否決されました。

知床の保全状況

前回の第45回委員会でも議論された知床の保全状況に関しても再確認が行われました。漁業への影響を与えているトドの管理に関する努力が評価され、漁業被害を軽減しつつトドの個体数の保全を両立させる取り組みが評価されました。

次回の委員会

次回の第48回世界遺産委員会は、来年7月に韓国の釜山で開催されることが決定しています。予定の日程は7月19日から29日で、開催地はBEXCOになる見込みです。各国がどのような遺産を新たに推薦するのか、今から注目が集まります。

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このように、第47回世界遺産委員会は多くの重要な決定が下された場であり、各国の文化遺産に対する理解を深める貴重な機会となりました。

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