第47回全国大学ラグビーフットボール選手権大会

第47回全国大学ラグビーフットボール選手権大会

第47回全国大学ラグビーフットボール選手権大会は、2010年12月19日から2011年1月9日にかけて開催された、大学ラグビー日本一を決定する大会です。

この大会で優勝したのは帝京大学で、2年連続となる通算2度目の栄冠に輝きました。

大会の焦点と帝京大学の躍進

大会が開幕する前、多くの識者やファンが優勝候補として挙げていたのは、関東大学対抗戦の上位を占める早稲田大学、慶應義塾大学、明治大学の「早慶明」に加え、関東大学リーグ戦で優勝を果たした東海大学などでした。これらのチームが優勝争いの中心になると目されていたのです。

一方、大会連覇を目指す前回優勝校の帝京大学は、関東大学対抗戦では3敗を喫し、リーグ戦を4位で終えるなど、必ずしも万全ではない状態が伝えられていました。

しかし、いざ全国大学選手権が始まると、帝京大学は対抗戦での不調を払拭するかのように、本来の力を発揮し始めます。2回戦では関東大学対抗戦2位の強豪、慶應義塾大学と対戦し、これを撃破。続く準決勝では、関東大学リーグ戦覇者である東海大学との激戦を制しました。そして、決勝戦の舞台では、関東大学対抗戦を全勝優勝し、最も優勝に近いと見られていた早稲田大学と相まみえ、熱戦の末に勝利を収め、見事に2連覇を達成したのです。

史上初の快挙

帝京大学のこの優勝が特に歴史に刻まれたのは、関東大学対抗戦を4位で終えながらも、大学選手権で優勝を果たした点にあります。

過去、関東大学対抗戦を4位で通過したチームが大学選手権で優勝した例は、帝京大学以外には、慶應義塾大学が第5回大会と第22回大会の2度記録しているのみです（いずれも同点両校優勝）。これは、対抗戦4位からの優勝自体が非常に稀であることを示しています。

そして、今回帝京大学が成し遂げたのは、対抗戦4位から「2年連続」で大学選手権を制するという偉業でした。これは大会史上初めての記録であり、まさに「史上初の快挙」としてラグビー史に新たな1ページを刻むこととなりました。

大会概要

第47回大会は、約3週間にわたって全国各地で開催されました。大会形式はノックアウト方式のトーナメント戦で、全国から選抜された16チームが参加しました。

大会日程

1回戦: 2010年12月19日
2回戦: 2010年12月26日
準決勝: 2011年1月2日
決勝: 2011年1月9日

開催競技場

国立競技場（準決勝・決勝）
秩父宮ラグビー場（1回戦・2回戦）
瑞穂公園ラグビー場（1回戦・2回戦）
花園ラグビー場（1回戦）
熊谷ラグビー場（1回戦）
レベルファイブスタジアム（1回戦）

出場大学（全16校）

関東大学対抗戦
早稲田大学 (1位)
慶應義塾大学 (2位)
明治大学 (3位)
帝京大学 (4位)
筑波大学 (5位)
関東大学リーグ戦
東海大学 (1位)
流通経済大学 (2位)
関東学院大学 (3位)
中央大学 (4位)
大東文化大学 (5位)
関西大学リーグ
天理大学 (1位)
関西学院大学 (2位)
近畿大学 (3位)
大阪体育大学 (4位)
京都産業大学 (5位)
九州学生リーグ
福岡大学 (1位)

この第47回大会は、事前の予想を覆し、対抗戦での不調を乗り越えた帝京大学が、優勝候補と目された強豪校を次々と破り、歴史的な2連覇を成し遂げた大会として記憶されています。特に、関東大学対抗戦4位から連続優勝という前例のない偉業は、帝京大学のチームとしての成長と、大舞台での強さを強く印象づけるものでした。

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