第47回都市対抗野球大会予選

第47回都市対抗野球大会は、社会人野球チームの頂点を決める権威ある大会です。本戦への出場権を得るためには、全国各地区で行われる予選を勝ち抜く必要があります。この第47回大会予選では、前回大会優勝チームである電電関東が推薦出場となり、残る27枠を巡って激しい戦いが繰り広げられました。全国は北海道2、東北2、北関東1、南関東2、東京3、川崎市1、横浜市1、山梨・静岡2、信越1、名古屋市1、東海北陸2、京都市1、大阪市2、神戸市1、東近畿1、西近畿2、中国2、四国2、九州2という配分で、各地区から代表チームが選出されました。

全国に先駆けて行われた各地区の予選は、多くの都道府県で1次予選、その後に各地区での2次予選という形式が採用されました。1次予選は主に県単位で行われ、上位チームが広域の2次予選へと駒を進めます。ただし、川崎市や横浜市、京都市、名古屋市、大阪市、神戸市といった都市代表地区では、それぞれの地区内で代表チームを決める独自の予選が実施されました。

北海道地区では、代表決定リーグ戦とそれに続く第2代表決定リーグ戦が行われました。混戦の中、大昭和製紙北海道が第1代表の座を獲得。残る1枠を巡っては、北海道拓殖銀行、新日鉄室蘭、電電北海道の3チームによるリーグ戦が展開され、最終的に北海道拓殖銀行が本戦出場を決めました。

東北地区は6県の1次予選を経て、勝ち上がったチームが東北2次予選に集結。盛岡鉄道管理局や電電東北といった強豪に加え、各地の伏兵が番狂わせを演じながら、谷村新興と電電東北が激戦を勝ち抜いて代表権を手にしました。

北関東地区では、茨城、栃木、群馬の1次予選から代表チームが2次予選へ進出。トーナメント形式で行われた2次予選を勝ち抜き、日立製作所が唯一の代表枠を射止めました。

南関東地区は、神奈川、東京多摩、埼玉、千葉の1次予選を突破したチームが2次予選へ進み、壮絶な戦いが展開されました。第1代表決定戦では東芝府中が日産自動車を下し、敗者復活戦を勝ち上がった日産自動車も本戦出場を決め、強豪2チームが南関東代表となりました。

東京地区は3つの代表枠があり、多くのチームが参加する予選となりました。激しい戦いを勝ち抜いたのは、熊谷組、東京ガス、電電東京の3チーム。中でも東京ガスと電電東京は敗者復活戦を経て代表の座を掴み取りました。

都市代表地区もそれぞれ熱戦が繰り広げられました。川崎市では日本鋼管が圧倒的な強さでリーグ戦を制し代表に。横浜市では日本石油が安定した戦いぶりで代表権を獲得しました。

京都市地区は、リーグ戦の末に複数のチームが同率で並び、再リーグ戦、さらに決勝トーナメントという複雑な展開となりました。最終的に大丸が激戦を制し、京都市代表の栄冠を勝ち取りました。

大阪市地区も混戦となりましたが、日本生命が第1代表となり、デュプロが敗者復活戦を勝ち上がって第2代表の座を掴みました。神戸地区では、三菱重工神戸が小西酒造との代表決定戦を制し、本戦出場を決めました。

その他の地区も、それぞれにドラマがありました。山梨・静岡地区では、河合楽器と大昭和製紙が代表に。信越地区は電電信越が代表決定戦を僅差で制しました。名古屋市地区は日通名古屋、東海北陸地区は西濃運輸と本田技研鈴鹿が代表権を獲得。東近畿地区では新日鉄堺、西近畿地区では新日鉄広畑と住友金属が激しい予選を突破しました。

中国地区は、岡山、広島、山口の1次予選を経て、中国2次予選はリーグ戦形式で行われました。日本鋼管福山が危なげない戦いぶりでトップ通過、広島マツダが第2代表の座を射止めました。四国地区は、伊予銀行と愛媛相互銀行が代表権を獲得。九州地区では、日鉱佐賀関が第1代表、九州産交が第2代表として本戦への切符を掴みました。

こうして、全国各地の厳しい予選を勝ち抜いたチームが、都市対抗野球の本戦の舞台へと集結することとなりました。各地区の予選では、多くの名勝負や番狂わせが生まれ、社会人野球のレベルの高さと熱気を示す結果となりました。

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