第500軍事情報旅団 (アメリカ軍)

第500軍事情報旅団

第500軍事情報旅団（500th Military Intelligence Brigade）は、アメリカ陸軍情報保全コマンド（INSCOM）の傘下にあり、合衆国太平洋陸軍（USARPAC）を情報面で支援する重要な部隊です。ハワイ州スコフィールドバラックスに本部を置き、敵の撃退、地域の安定化、同盟国支援、そしてアメリカの国益保護を任務としています。

歴史

第500軍事情報旅団の起源は、第二次世界大戦中に遡ります。太平洋戦争において、連合軍の情報部隊として活躍した豪州・米国合同の「連合国軍翻訳通訳部」が前身です。戦後の1952年9月、アメリカ極東軍の指揮下で東京にて正式に編成されました。

1957年、在日米軍の兵力削減に伴い、陸軍の太平洋本部が東京からハワイへ移転したため、一時活動を停止します。しかし、1961年3月には、キャンプ朝霞で再編成され、太平洋地域におけるヒューミント（人的情報）任務を統括する部隊として復活しました。

1965年にはハワイに移転し、ベトナム戦争において重要な役割を果たします。その貢献が認められ、1968年から1969年、そして1972年から1974年にかけて、非戦闘地域部隊としては異例の功労部隊表彰を受けています。

1977年、アメリカ陸軍情報保全コマンド（INSCOM）が創設されると、第500軍事情報旅団はINSCOMの地域軍事情報部隊の一つとして組み込まれました。現在に至るまで、合衆国太平洋陸軍とその前身であるアメリカ陸軍西部司令部に対し、重要な情報を提供し続けています。

本部と「フクハラホール」

第500軍事情報旅団の本部は、ハワイ州のスコフィールドバラックスにあります。この本部施設は「フクハラホール」と呼ばれており、第二次世界大戦中にアメリカ陸軍情報部に所属し、軍事情報分野で殿堂入りを果たした日系アメリカ人のハリー・K・フクハラ大佐に敬意を表して命名されました。

組織

第500軍事情報旅団は以下の部隊で構成されています。

第500軍事情報旅団本部：ハワイ、スコフィールドバラックス
第205軍事情報大隊：ハワイ、フォート・シャフター
第301軍事情報大隊（予備役）：アリゾナ、フェニックス
第311軍事情報大隊（陣頭収集）：神奈川、キャンプ座間
第715軍事情報大隊（シギント）：ハワイ、スコフィールドバラックス

脚注

第500軍事情報旅団は、太平洋地域におけるアメリカ軍の情報活動において、中心的な役割を果たしており、その活動は地域の安全保障に大きく貢献しています。

関連項目

第8軍
在韓米軍
陸上幕僚監部

外部リンク

公式ウェブサイト（英語）
第500軍事情報旅団 (500thMIBDE) - Facebook（英語）

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