第65次FIFA総会

第65次FIFA総会について

2015年5月28日から29日にかけて、スイス・チューリヒのハレンシュタディオンで行われた第65次FIFA総会は、国際サッカー連盟の重要な会議でした。この総会は、FIFAの未来を左右する様々な議題が議論され、特に汚職疑惑が影響を大きく及ぼしていました。

FIFA理事の逮捕と汚職疑惑

総会が開かれる前、FIFAに関与する数名の理事が汚職容疑で逮捕され、アメリカへ引き渡される可能性が報じられていました。この事件はFIFA内部の信頼性を大きく揺るがすもので、多くの関係者が集まる中、会議は緊張感のあるものとなりました。

2015年会長選挙

会議ではFIFA会長の選挙も行われ、2人の候補者——ゼップ・ブラッターとアリ王子が必要な指名を受けたものの、フランスのジェローム・シャンパーニュは推薦を得られず、立候補を果たせませんでした。ルイス・フィーゴとマイケル・ファンプラークは選挙戦から撤退しており、アジアサッカー連盟がブラッターを支持する姿勢を明確にしていました。

初回の投票では、ブラッターが133票、アリ王子が73票を獲得しましたが、いずれも過半数には届かず、次回投票へ進む必要がありました。しかし、アリ王子が前回の投票後に撤退を決定したため、ブラッターが再選を果たしました。

ブラッターの辞任

選挙からわずか4日後の6月2日、ブラッターはFIFA本部にて辞意を表明しました。この発表は突然のことで、彼は次の総会まで会長の座にとどまると述べました。後に、2015年12月に新たな会長を選出するための総会が予定され、次の会合は2016年2月に行われることが確定しました。

イスラエルとパレスチナの問題

総会では、パレスチナサッカー協会がイスラエルサッカー協会に対する処分を求める動議を提出しました。パレスチナ側は、ガザ地区及びヨルダン川西岸での選手の移動が妨げられていると主張し、イスラエルを非難しています。この問題に関して、総会中に両協会の代表が解決策に合意したとの報告もあります。

デビット・ギルの立場

FA副会長のデビット・ギルは、ブラッター再選により自身も身を引く意向を示していました。彼は再選時、「ブラッターの政権が続く限り、私は変化をもたらす自信がない」と述べ、ブラッターに対する抗議の意味を込めて職務を辞退すると決めました。しかし、ブラッターの辞任発表を受けて、再考する意向を示しました。

総会中の爆弾騒ぎ

さらに、総会の2日目にはスイス警察による爆弾騒ぎが発生しました。当時会場にいた人々は一時建物内から締め出されましたが、確認の結果異常は見つかり、会議は継続されることとなりました。

このように第65次FIFA総会は様々な出来事が交錯する中で行われ、サッカー界の未来に影響を与える重要な局面となりました。

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