第70回カンヌ国際映画祭

第70回カンヌ国際映画祭の概要

第70回カンヌ国際映画祭は、2017年5月17日から28日までの期間にフランスのカンヌにて開催されました。審査員の長には著名な映画監督・脚本家であるペドロ・アルモドバルが就任し、開会式と閉会式の司会はイタリアの女優モニカ・ベルッチが担当しました。今回の映画祭のオープニング作品には、フランスのアルノー・デプレシャンが監督した「イスマエルの亡霊たち」が選ばれました。

さらに、3月にはイタリア人女優クラウディア・カルディナーレをフィーチャーした公式ポスターも発表され、映画祭の雰囲気を盛り上げました。

主要な受賞結果

この年の最高賞であるパルム・ドールは、リューベン・オストルンド監督のスウェーデン映画「ザ・スクエア 思いやりの聖域」が獲得しました。この作品はまた、フェスティバルのクロージング作品としても上映されました。その他の受賞作品には、グランプリを受賞したロバン・カンピヨ監督の「BPM ビート・パー・ミニット」や、ソフィア・コッポラが監督した「The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ|The Beguiled_ビガイルド 欲望のめざめ」に対して送られた監督賞などがありました。

各部門の紹介

映画祭では、コンペティション部門の他にもさまざまな部門が設けられています。「ある視点」部門では、マチュー・アマルリック監督の「バルバラ 〜セーヌの黒いバラ〜」がオープニング作品として上映されました。また、短編映画部門にも4843作品の応募の中から9作品が選出されました。

「シネフォンダシオン」部門では、映画学校の学生による2600作品から16作品が選ばれ、新たに4校が初選出されるという結果が得られました。これらの部門を通じて、多くの新進気鋭の作品が評価され、観客に感動を与える場となりました。

審査員のラインナップ

審査員は豪華な顔ぶれが揃い、コンペティション部門ではペドロ・アルモドバルをはじめ、アメリカの女優ジェシカ・チャステインや俳優ウィル・スミス、中国の女優ファン・ビンビンなどが選任されました。「ある視点」部門の審査員長にはユマ・サーマンが就任し、多様な視点から映画を評価しました。

新たな挑戦

また、今回の映画祭ではネットフリックスからの配信予定の作品が出品されたことが注目されました。しかし、ネット配信が伝統的な映画の興行形態を脅かすとの批判を受け、主催者は今後はコンペティション部門への出品にはフランス国内での劇場公開が求められることを決定しました。この決定は2021年度のルールの見直しに繋がります。

まとめ

第70回カンヌ国際映画祭は、映画業界にとって重要なイベントであり、多くの人々が新しい才能や作品に触れる機会を得ました。映画ファンや業界関係者にとって、今後の映画祭がどのような新しい発見をもたらすのか、大いに期待されます。

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