第704放射線・化学・生物防護連隊 (ウクライナ支援軍)

第704放射線・化学・生物防護連隊について

第704放射線・化学・生物防護連隊は、ウクライナの防衛力を支える重要な部隊として位置付けられており、リヴィウ州のサンビルに駐屯しています。この部隊は、放射線、化学、生物に対する防護任務を担っている専門部隊であり、ウクライナ軍の一翼を担っています。

歴史

この連隊の歴史は、1992年1月20日にさかのぼります。ソビエト連邦の崩壊に伴い、ウクライナが独立を果たす中で、ソビエト連邦軍沿カルパチア軍管区に属していた第22化学防護旅団を基に新たに設立されました。設立当初から、放射線や化学物質、生物兵器からウクライナ市民を守る任務に特化した部隊として発展してきました。

この連隊は、2007年に発生した黄リン輸送タンクの脱線事故後の後処理作業に従事するなど、実践的な任務も経験しています。この事故は、放射線や化学物質の取扱いに対する正確な対応が必要とされる事態であり、連隊の活動範囲を広げる重要な出来事でした。

しかし、2013年にはウクライナ軍の再編成が進行し、同連隊はその解散を余儀なくされました。他の部隊への編成替えや軍事資産の売却が行われ、多くの隊員が新たな任務に移ることとなりました。特に、化学偵察車両であるCRM-4の最後の20両がクリミアに送られたことは、この再編成の一環として注目されます。

ロシア・ウクライナ戦争

2014年に始まったロシア・ウクライナ戦争においては、連隊の隊員は自動小銃や工兵シャベルなどを装備し、ウクライナの領土を防衛する任務に参加しました。この戦争の勃発により、連隊は再度重要な任務を担うこととなり、国の安全保障に多大な影響を与える役割を果たしました。

2015年6月には、連隊創設60周年の記念式典が開催されましたが、2017年の段階では「戦闘部隊」とは見なされず、主に第二・第三防衛線での作戦に焦点を当てていました。これは、連隊の役割が単なる戦闘から防護にシフトしていることを示しています。

編制と損失

第704連隊は、以下のような編制を持っています。

• - 連隊本部
• - 火炎放射器大隊

連隊の活動は時に困難を伴うこともあり、これまでにいくつかの重大な損失も報告されています。2014年7月11日にはゼレノピリャ近郊での砲撃により兵士ヴォヴク・ヴァシル・ヤロスラヴォヴィチが亡くなり、また2019年1月1日には軍曹ヴォイトヴィチ・オレフ・ステパノヴィチが命を落としました。

このように、第704放射線・化学・生物防護連隊はウクライナの安全保障において重要な役割を果たし続けており、その歴史と活動は多くの人々に認識されています。これからも、その使命を遂行し、国を守るために尽力していくことでしょう。

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