第78回ニューヨーク映画批評家協会賞

2012年12月3日、ニューヨーク映画批評家協会賞の発表が行われ、2012年の映画界を彩った作品と俳優たちが表彰されました。この賞は、アメリカ合衆国を代表する映画賞の一つとして知られており、その年の優れた映画作品を選出することで知られています。

第78回となる今回は、作品賞に『ゼロ・ダーク・サーティ』が輝きました。同作品は、キャスリン・ビグロー監督によるスリリングな実話に基づいた作品で、その卓越した演出と緊張感あふれるストーリー展開が高く評価されました。ビグロー監督自身も監督賞を受賞し、作品と監督の両面で高い評価を獲得しました。

主演男優賞は、スティーブン・スピルバーグ監督作品『リンカーン』でエイブラハム・リンカーンを熱演したダニエル・デイ＝ルイスが受賞。圧倒的な演技力で観客を魅了した彼の受賞は、多くの人々から納得のいく結果として受け止められました。また、同作品からはトニー・クシュナーが脚本賞、サリー・フィールドが助演女優賞を受賞するなど、『リンカーン』の受賞ラッシュとなりました。

主演女優賞は、レイチェル・ワイズが『愛情は深い海の如く』で受賞。繊細な演技で、観客の心を掴みました。

助演男優賞は、マルチな才能で知られるマシュー・マコノヒーが『バーニー/みんなが愛した殺人者|バーニー_みんなが愛した殺人者』と『マジック・マイク』の二作品でノミネートされ、受賞を果たしました。個性的な二つの役柄を見事に演じ分け、高く評価された結果となりました。

アニメ映画賞には、ティム・バートン監督作品『フランケンウィニー』が選ばれました。バートン監督独特の世界観と、緻密なアニメーション技術が高く評価された結果と言えるでしょう。

撮影賞は『ゼロ・ダーク・サーティ』のグリーグ・フレイザーが受賞しました。緊迫感あふれる映像美を創り上げた彼の技術は、映画全体のクオリティを大きく押し上げたと言えるでしょう。

ノンフィクション映画賞には、『The Central Park Five』が選ばれました。社会問題を鋭く描いた本作は、多くの観客に衝撃を与え、高く評価されました。

そして、外国語映画賞にはオーストリア、フランス、ドイツ合作の『愛、アムール』が受賞。普遍的なテーマと、高い芸術性で世界中の映画ファンを魅了しました。

最後に、第一回作品賞には『How to Survive a Plague』が選ばれました。この賞は、他の受賞作品と同様に、社会的なメッセージ性の強さと、高い映画的完成度が評価された結果と言えます。

以上の結果からもわかるように、第78回ニューヨーク映画批評家協会賞は、演技力、演出、脚本、社会性など、映画の多様な側面を評価する、総合的な映画賞であることがわかります。受賞した作品と俳優たちは、2012年の映画界を代表する存在として、今後もその活躍が期待されます。

もう一度検索