第80回皐月賞

第80回皐月賞 (2020年) の概要

2020年4月19日、千葉県船橋市の中山競馬場で行われた第80回皐月賞は、無観客形式で実施された特異なレースであった。この年の皐月賞では、コントレイルが見事に勝利を収め、騎手の福永祐一はクラシック三冠（GI競走）を制覇する偉業を達成した。

新型コロナウイルスの影響

新型コロナウイルスの流行に伴い、日本政府は緊急事態宣言を発令した。このため、競馬場での観客を受け入れず、勝馬投票券は電話やインターネットを通じてのみ購入可能となった。各地の場外投票所での販売も中止され、大きな変化を伴った。特に、NHKは競馬中継を中止し、これは2011年以来の異例であった。

競走前の状況

トライアル競走では、弥生賞ディープインパクト記念や若葉ステークス、スプリングステークスなどが行われ、優勝馬たちが優先出走権を得た。出走登録されたのは19頭で、一部の馬が除外され、最終的にサトノフラッグらが出走することとなった。また、前哨戦を無敗で迎えたコントレイルとサリオスが注目され、ファンの期待が高まった。

レースの展開

当日は晴れのち曇りの天候で、馬場状態は稍重。コントレイルは1枠1番からの出走となり、スタート直後から順調にレースを進め、そのままゴールへと突き進んだ。最終的に、コントレイルが勝利し、サリオス、ガロアクリークの順に入線した。このように、コントレイルの勝利は、1994年のナリタブライアン以来の歴史的瞬間であった。

コントレイルとその成績

コントレイルはこの勝利により、GI競走としては2勝目を飾った。福永騎手にとって、このレースは19回目の挑戦で初めての勝利であり、彼のキャリアにおいて特別な意味を持つものとなった。また、コントレイルのレーティングも120に達し、2010年代で高い評価を受けた馬たちと肩を並べることとなった。

競走後の状況

皐月賞での上位入賞馬たちは、翌月の東京優駿（日本ダービー）への優先出走権を獲得し、出走を果たした。レース後、クリスタルブラックは怪我を負い、長期の休養を余儀なくされることとなった。レースの模様はラジオNIKKEIやフジテレビで放送されたが、主要なNHKの中継は中止されるという異例の展開であった。

このように、2020年の皐月賞はコロナ禍の影響を受けつつも、競馬界に新たな歴史を刻んだ一戦であった。

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