第84回都市対抗野球大会

第84回都市対抗野球大会

第84回都市対抗野球大会は、2013年7月12日から23日まで東京ドームで行われました。本大会は、全国各地から集まった社会人野球チームが頂点を目指して熱い戦いを繰り広げました。

予選の動向

予選では、昨年までの12年連続出場を続けていたさいたま市・日本通運と京都市・日本新薬の両チームがまさかの敗退を喫しました。これにより、その存在感が際立った浜松市・ヤマハと狭山市・Hondaはそれぞれ連続出場年数を10年に乗せ、安定した実力を誇示しました。さらに、兵庫県のチームは全て敗退し、1970年から続いていた県勢の連続出場が83回で途絶える結果となりました。また、大阪市・大阪ガスは前シーズンの不祥事を経て、大阪地区の最後の出場権を獲得しました。しかし初出場チームは現れませんでした。

本戦の展開

本戦では、2度目の出場を果たした京田辺市・ニチダイや石巻市・日本製紙石巻が見事に初勝利を飾る一方で、狭山市・Hondaや大阪市・日本生命、東京都・NTT東日本といった常連チームは初戦で姿を消す波乱が見られました。この変化を経て、前回大会優勝の横浜市・JX-ENEOSや、準決勝では圧倒的な投手力を誇示する東京都・JR東日本が決勝で対決することとなります。決勝のカードが前年と同じになるのは初の試みであり、この試合はJX-ENEOSが3-1で勝利を収め、11度目の優勝を達成しました。

JX-ENEOSの記録

JX-ENEOSの優勝によって、いくつかの記録が樹立されました。11回の優勝は最多であり、連覇に関しては第33回大会以来51年ぶりの快挙となりました。同一組織による連覇は史上初の試みでもあり、また前年の都市対抗と日本選手権での連続優勝はこれも史上初となります。決勝戦に11回進出し、その全てを制したのも特筆すべき点です。監督の大久保秀昭氏は、これで3度目の優勝を達成し、史上最多タイの記録をマークしました。

個人賞の受賞者

今大会での個人賞には、全5試合に出場し2勝を挙げるなどチームの勝利に貢献したJX-ENEOSの大城基志投手が橋戸賞を受賞しました。彼の連続受賞は61年ぶりの偉業となります。また、JR東日本の片山純一投手は久慈賞を受賞し、準決勝での完封を含む安定感で存在感を示しました。さらに、松本晃外野手は4本塁打を放ち、打撃賞を獲得するなどまさに大会を席巻しました。

まとめ

第84回都市対抗野球大会は、チームの数々のドラマや選手の奮闘が光った大会となり、JX-ENEOSが頂点に返り咲く姿を見せました。各地方での野球熱も改めて確認できる内容であり、今後の大会に向けて各チームのさらなる成長に期待が寄せられます。

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