第85回アカデミー賞

第85回アカデミー賞の概要

第85回アカデミー賞、通称オスカーは、映画芸術科学アカデミー（AMPAS）が主催する名誉ある賞であり、2012年に公開された映画を対象としています。授賞式は、2013年2月24日にカリフォルニア州ロサンゼルスのドルビー・シアターで盛大に行われ、司会は声優やアニメーターで知られるセス・マクファーレンが務めました。この年の視聴者数は4,240万人に達し、これは第76回以来最高となりました。

受賞結果

授賞式では『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』が、監督賞などを含む4部門で受賞し最多の栄誉を獲得しました。次いで作品賞を受賞した『アルゴ』および『レ・ミゼラブル』がそれぞれ3部門での受賞を果たしました。さらに『ジャンゴ 繋がれざる者』、『リンカーン』、『007 [[スカイフォール]]』もそれぞれ2部門でエントリーされました。特に、ジェニファー・ローレンスは『世界にひとつのプレイブック』で史上2番目の若さで主演女優賞を受賞し、ダニエル・デイ＝ルイスは『リンカーン』で史上最多の3度目の主演男優賞受賞を達成しました。

ノミネートの発表

ノミネートは、2013年1月10日にカリフォルニア州ビバリーヒルズのサミュエル・ゴールドウィン・シアターで行われ、司会のセス・マクファーレンと女優のエマ・ストーンがその発表を担当しました。この形式は第45回に続き、久々に司会者自身がノミネートの発表も行うスタイルとなりました。最多ノミネートは12部門の『リンカーン』であり、次いで11部門でノミネートされた『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』が続きました。

特別セグメントと追悼

授賞式では、俳優のジョージ・クルーニーが紹介した『イン・メモリアル』セグメントがあり、作曲家のマーヴィン・ハムリッシュへの追悼としてバーブラ・ストライサンドが「追憶」を披露しました。このセグメントでは、2012年に亡くなった映画界の著名人たちに敬意を表しました。

特筆すべき記録

今回のアカデミー賞では異例なことが起きました。『アルゴ』は監督賞のノミネートなしに作品賞を受賞し、これは第62回の『ドライビング Miss デイジー』以来23年ぶりの出来事です。また、作品賞と外国語映画賞の両方にノミネートされた『愛、アムール』（フランス語）は、12年ぶりの快挙です。ダニエル・デイ＝ルイスは史上初の主演男優賞を3度獲得した俳優となり、85歳のエマニュエル・リヴァは最年長の主演女優賞候補、9歳のクヮヴェンジャネ・ウォレスは最年少の候補者となりました。

新たな変更点とテーマ

第85回アカデミー賞は、新しい規則の施行がありました。美術賞の名称変更や、ドキュメンタリー部門の投票権拡大などが含まれています。また、授賞式のテーマは映画における音楽で、多くのミュージカルや名曲が紹介されました。特に、受賞者がスピーチする際には『ジョーズ』のテーマ曲で退場を促す工夫もなされました。

批評と視聴者数

授賞式後の反響は多様で、特にマクファーレンの演出が評価される一方で、性差別や人種差別を助長するとの指摘も受けました。視聴率は、ABCによるアメリカ合衆国での放送が平均4,030万人を獲得し、前年よりも3%増加しました。若い視聴者層の増加もあり、評価が高い結果となりました。

以上が、第85回アカデミー賞の主な概要と受賞結果、さらには授賞式における新たな取り組みについての詳細な情報です。

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