第86回都市対抗野球大会

第86回都市対抗野球大会

第86回都市対抗野球大会は、2015年7月18日から29日まで東京ドームにて行われた野球の祭典です。今回の大会は、開会日が通常の海の日からずれたため、特別に土曜日の開催となりました。また、日程調整のため、初日と6日目に2試合が組まれる特例も設けられました。

今年の予選では、クラブチームが企業チームを打ち破る事例が目立ちましたが、本大会では逆に企業チームが堅調な勝ち進みを見せました。32チームの中から18チームが連続で出場し、2年ぶりまたは3年ぶりの参加となったチームを含むと、実に28チームが参加の栄誉を得ました。前回大会では新たに3チームが初出場を果たしましたが、今回は福岡市の西部ガスが活動4年目にして唯一の初出場を果たしました。

本戦においては、近年好調を見せていた関東勢が予想外の苦戦を強いられました。東京都から出場した4チームは全て1回戦で姿を消し、関東地区連盟の10チームも2回戦までに敗退する事態が起こりました。ベスト8に関東勢が1チームも残らなかったのは史上初の出来事となりました。

一方、近畿地区に関しては、逆に躍進が際立ちました。出場した5チームが全て1回戦を勝ち上がり、そのうち4チームがベスト8に進出しました。この快進撃の象徴とも言える決勝戦では、大阪市の日本生命と大阪ガスが対戦する「大阪ダービー」となり、64年ぶりの大阪市代表同士の決勝戦が実現しました。

決勝は延長戦に突入し、最終的に日本生命が勝利を収め、18年ぶり4度目の優勝を果たしました。この劇的な試合では、藤井貴之選手が準々決勝から決勝までの3試合でのロングリリーフの活躍が評価され、橋戸賞を受賞しました。加えて、久慈賞は大阪ガスのルーキー・酒居知史選手に贈られ、チームに大きく貢献したことが認められました。

予選とトーナメント

大会の予選も多くのドラマが展開されました。出場チームの中には、かつての実績を持つチームが多く、各地の激しい戦いが繰り広げられました。その中で、トーナメント方式で行われた試合は、緊張感と興奮に満ちたもので、最終的な勝負の行方を誰もが見守る中、結果が決まりました。

特に印象深いのは、トーナメントの決勝戦（7月29日）で、再び延長14回に突入するという熱戦が展開されたことです。この試合で日本生命が藤井貴選手の好投で勝利し、見事な結果を出したのです。

大会全体を通して、選手たちの熱意や観客の応援も印象的で、都市対抗野球大会の魅力を再認識させられる機会にもなりました。さらに、第41回社会人野球日本選手権大会も同年10月に開催され、引き続き野球ファンの関心を集めることとなります。

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