第9回日米大学野球選手権大会日本代表

第9回日米大学野球選手権大会 日本代表

1980年6月21日から30日にかけてアメリカ合衆国で開催された第9回日米大学野球選手権大会に出場するために編成された日本の大学野球選抜チームについて述べる。

開催地の経緯

この年の8月には、東京で世界アマチュア野球選手権大会が開催されることが数年前からほぼ確定していた。このため、日本側での連続した国際大会運営に伴う事務的な負担を軽減する目的で、第9回大会の開催地はアメリカに決定された。前年の第8回大会、前々年の第7回大会は日本での開催だったため、日本代表チームにとっては3年ぶりの海外遠征となった。

チーム編成

代表チームの編成は、全日本大学野球選手権大会が6月13日に終了した後、その日のうちにメンバーが発表されるという、非常に短期間で行われた。これにより、その年の全日本選手権で優勝した明治大学からは、チームあたりの上限規定に基づき9名が選出され、チームの核として構成された。短期間での選考作業を経て、チームは急ピッチで準備を進めることとなった。

渡米から現地での活動

チームは6月14日に品川プリンスホテルで結団式を行った後、わずか2日後の16日には、最初の経由地であるハワイのホノルルに向けて飛行機に搭乗した。ホノルルではハワイ大学との練習試合をこなし、長距離移動の疲れを癒しながら現地の環境に順応しようと試みた。その後、6月19日には大会初戦の舞台となるカリフォルニア州ロサンゼルスへ移動した。ロサンゼルスでは、メジャーリーグのロサンゼルス・ドジャースの試合が開催されるドジャー・スタジアムを使用する機会もあり、選手たちはメジャーリーグの迫力ある試合を複数観戦し、貴重な経験を得た。

過酷な日程と環境

大会期間中、選手たちは各地での表敬訪問や交流行事などもこなす一方、試合日程や環境面で厳しい条件に直面することもあった。特に、6月25日に移動したネブラスカ州オマハでは、夕方の時間帯にもかかわらず気温が37.5℃に達する猛暑に見舞われた。さらに、試合開始時刻が夜8時から夜11時までと遅い時間になるなど、選手たちの体調管理が極めて難しい過酷な日程となった。このような環境下でのプレイは、異国の地での戦いを一層厳しいものにした。

試合結果

大会は全7試合で行われた。

第1戦（6月21日、ロサンゼルス ドジャー・スタジアム）：対アメリカ 5-2 勝利
第2戦（6月22日、ロサンゼルス ドジャー・スタジアム）：対アメリカ 6-7 敗戦
第3戦（6月25日、オマハ ローゼンブラット・スタジアム）：対アメリカ 5-14 敗戦
第4戦（6月26日、オマハ ローゼンブラット・スタジアム）：対アメリカ 3-6 敗戦
第5戦（6月27日、オマハ ローゼンブラット・スタジアム）：対アメリカ 3-6 敗戦
第6戦（6月29日、ロサンゼルス アナハイム・スタジアム）：対アメリカ 2-3 敗戦（延長10回）
* 第7戦（6月30日、南カリフォルニア大学 デドー・スタジアム）：対アメリカ 5-8 敗戦

日本代表は初戦こそ勝利を飾ったものの、その後6連敗を喫した。最終的な通算成績は1勝6敗となり、6勝1敗としたアメリカが大会を制した。

大会結果と解団

最終的に、第9回日米大学野球選手権大会における日本代表の成績は1勝6敗となり、これは当時の日米大学野球選手権において、日本側としては過去最低の成績であった。厳しい環境、短期間でのチーム編成、そしてアメリカチームの力の前に、十分な結果を残すことはできなかった。大会終了後の7月2日、チームはロサンゼルスを発ち帰国の途に就いた。翌3日には成田空港の貴賓室で解団式が行われ、チームは正式に解散した。

（チームメンバー構成については、選出当時の所属や学年が基準となるが、詳細なリストは本稿の対象外とする）

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