第91ミサイル航空団 (アメリカ軍)

第91ミサイル航空団の概要

第91ミサイル航空団（91st Missile Wing）は、アメリカ空軍の一翼を担う部隊で、空軍宇宙軍団第20空軍（20AF）に所属しています。日本では未だに多く知られていないこの部隊ですが、ミサイル運用の専門機関として重要な役割を果たしています。大陸間弾道ミサイル（ICBM）を運用し、その指揮はアメリカ戦略軍に委ねられています。司令部はノースダコタ州のマイノット空軍基地にあり、そこには約4,500人の人員が配属されています。

部隊構成

第91ミサイル航空団は、主に3つの群から成り立っています。そのうちの「第91作戦群」（91st OG）が主力部隊であり、その他の2つの群は支援機能を担っています。第91作戦群には、3個のミサイル中隊、1個のヘリコプター航空隊、そして1個の作戦支援中隊が編成されています。ヘリコプターは、人員の輸送や兵站の支援を行うために使用されており、部隊の運営にとって不可欠な要素となっています。

歴史的背景

この航空団の起源は1942年に遡ります。当初は「第91重爆撃群」（91st Bombardment Group (Heavy)）として創設され、第二次世界大戦ではB-17爆撃機を運用し、欧州戦線での戦闘に従事しました。1948年には「第91戦略偵察航空団」（91st Strategic Reconnaissance Wing）へと改編され、RB-29による偵察任務を開始しました。その後、朝鮮戦争中にも偵察任務を行っています。1953年にB-47に機種を変更し、1957年には一時的に編成が解除されました。

1962年には「第91重爆撃航空団」（91st Bombardment Wing, Heavy）として再編成され、B-52を装備して活動を再開します。1968年にはマイノット空軍基地に移転し、ミニットマン ICBMを装備する「第91戦略ミサイル航空団」に変わりました。1972年にはミニットマン IがIII型に更新され、部隊の能力が向上しました。1997年には「第91宇宙航空団」（91st Space Wing）に改称され、2008年には現在の「第91ミサイル航空団」に再度改称されています。

現在の構成

現在の第91ミサイル航空団は、多数の中隊から成り立っており、以下の部隊がその構成を構成しています。

• - 第91作戦群（91st Operations Group）

- 第740ミサイル中隊（740th Missile Squadron）
- 第741ミサイル中隊（741st Missile Squadron）
- 第742ミサイル中隊（742nd Missile Squadron）
- 第54ヘリコプター飛行隊（54th Helicopter Squadron）
- 第91作戦支援中隊（91st Operations Support Squadron）

• - 第91警備隊群（91st Security Forces Group）
• - 第91整備群（91st Maintenance Group）

このように、第91ミサイル航空団は過去の歴史を背景に、現在もアメリカの防衛の一環として重要な役割を果たしています。

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