筑後柳河駅

筑後柳河駅の概要

筑後柳河駅（ちくごやながわえき）は、かつて福岡県山門郡三橋町（現在の柳川市）に位置していた日本国有鉄道（国鉄）佐賀線の駅であり、1987年3月28日をもって廃駅となりました。この駅の設立と廃止までの歴史を辿りながら、現在の駅跡の様子について紹介します。

歴史的背景

筑後柳河駅は、1931年9月24日に国有鉄道の一部として開設されました。当初は瀬高駅からの延伸により、一般駅として運営されました。さらに、1933年6月17日に筑後大川駅への延伸開業が行われ、多くの利用客に親しまれるようになりました。
1971年10月20日には業務が委託され、駅の運営体制に変化が見られました。その後、1978年に貨物の取り扱いを廃止し、1984年に荷物の取り扱いも終了しました。
最終的には、1987年の佐賀線全線廃止に伴い、筑後柳河駅もその歴史に幕を下ろしました。

駅の構造と役割

廃止時点では、筑後柳河駅には島式ホームが1面2線設置されていました。また、急行「ちくご」の停車駅でもあり、地域の交通の要所として機能していました。この駅は、地元住民にとって特別な場所であり、駅の存在は地域の発展にも寄与していました。

駅跡の現状

現在、筑後柳河駅の跡地は「YOU・遊の森公園」として整備されています。駅があった場所には、かつての駅舎の位置を示す説明板が設置されており、訪れる人々に歴史を思い起こさせます。ただし、駅を記念するための碑などは設置されていないのが実情です。

また、佐賀駅側には福岡県道770号の陸橋が存在しており、これは佐賀線との立体交差を果たすために作られましたが、現在ではその必要性が薄れていると言えます。加えて、筑後柳河駅の屋根や線路は市営の運動公園「学童農園むつごろうランド」に移設されたことがありましたが、改装に伴い撤去されてしまいました。

交通接続と廃止

駅前からは福岡県道733号筑後柳河停車場線が接続しており、国道208号との交差点から始まっていました。この道は、筑後柳河駅まで延びていましたが、廃線・廃駅後も一時期利用されました。しかし、2019年にはこの県道も廃止され、筑後柳河駅の存在はさらに薄れてしまいました。

隣接駅の情報

筑後柳河駅は、佐賀線の東大川駅と百町駅の間に位置していました。この地域の鉄道網は、地域住民の生活に密接に関わっていたため、駅の廃止は大きな影響を及ぼしました。

文化的側面

筑後柳河駅は、1983年に公開された大林宣彦監督の映画『廃市』の舞台にもなっています。映画の冒頭とラストシーンには、筑後柳河駅が使用されており、地域の文化的な意味合いを持っています。

このように、筑後柳河駅は歴史的な役割を果たした場所であり、その跡地は今も地域の人々に懐かしまれています。

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