箕作城

箕作城とは

箕作城（みつくりじょう）は、滋賀県東近江市五個荘山本町に位置する箕作山の山頂に築かれた山城です。戦国時代に活躍した六角氏によって築かれました。現在は、その本丸付近にわずかな石垣が残るのみとなっています。この城は、六角氏が拠点とした観音寺城の支城としての役割を担っていたと考えられています。

歴史的背景

箕作城の築城は、室町時代中期に起こった応仁の乱がきっかけでした。当時、六角氏は家督争いで分裂状態にあり、その中で六角政堯が本拠地の観音寺城に対抗する目的で築城したとされています。その後、戦国時代には六角定頼によって改修が行われ、より強固な城郭へと生まれ変わりました。しかし、その栄華も長くは続きませんでした。

落城と廃城

永禄11年（1568年）、織田信長の侵攻によって、箕作城は観音寺城とともに攻撃を受け、落城しました。この戦いは「観音寺城の戦い」と呼ばれており、六角氏の勢力は大きく衰退しました。箕作城はこの戦いを最後に廃城となり、その歴史に幕を閉じました。

城の構造と遺構

箕作城は山頂に築かれた山城であり、その構造は自然の地形を活かしたものでした。本丸を中心に、曲輪や堀などが配置されていたと考えられています。現在、残っている遺構はごくわずかで、本丸付近に見られる石垣がその名残を伝えています。これらの石垣は、当時の築城技術を今に伝える貴重な遺構となっています。

まとめ

箕作城は、戦国時代の激しい戦乱の中で、その短い生涯を終えた城です。応仁の乱から織田信長の侵攻という時代の流れの中で、六角氏の興亡を見つめてきました。現在はそのほとんどが失われてしまいましたが、わずかに残る石垣が、かつてこの地に存在した城の歴史を静かに語りかけています。箕作城の歴史を知ることは、当時の戦国大名六角氏の動向や、織田信長の天下統一への動きを理解する上で重要な鍵となるでしょう。

参考資料

近江箕作城 - ウェイバックマシン（2008年4月5日アーカイブ分）

関連事項

六角氏
観音寺城
観音寺城の戦い

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