管理栄養士養成施設

管理栄養士養成施設は、未来の管理栄養士を育成することを目的とした教育機関です。「管理栄養士学校」とも呼ばれることがあります。

概要と取得資格

これらの施設で、厚生労働省が定めた基準に基づく専門科目を全て履修し卒業すると、栄養士の資格を取得できるとともに、管理栄養士国家試験を受験するための資格（通常求められる実務経験が免除されます）を得ることができます。このため、卒業後すぐに管理栄養士国家試験に挑戦することが可能となります。

施設の形態

管理栄養士養成施設は、すべて四年制の教育課程を採用しています。具体的には、四年制大学または四年制の専門学校（専修学校、または各種学校）のいずれかです。

大学の場合

大学に設置されている場合、多くは栄養学や家政学を扱う学部に設けられています。中には、「管理栄養士学科」という名称で、管理栄養士の養成に特化した学科を持つ大学もあります。かつては女子大学が中心でしたが、時代の流れとともに多くの大学が共学化を進めており、近年は男性の入学者も増加し、門戸が広く開かれています。

共学大学では、医療系の学部内に設置されるケースが少なくありません。例えば、徳島大学の医学部医科栄養学科のように、他の医療系学科と連携した形で教育が行われています。この他にも、名寄市立大学、青森県立保健大学、千葉県立保健医療大学、神奈川県立保健福祉大学、天使大学、東京医療保健大学、城西大学、帝京平成大学など、医療・保健系の大学や学部で管理栄養士を養成する課程が設置されている事例が多く見られます。ただし、東京農業大学、盛岡大学、東京聖栄大学、茨城キリスト教大学のように、必ずしも医療系学部内に限定されない大学も多数存在します。

専門学校の場合

四年制の専門学校も管理栄養士養成施設として認められています。

大学と専門学校の違い

四年制大学と四年制専門学校の最も大きな違いは、卒業時に授与される称号にあります。大学を卒業した場合には「学士号」が、専門学校を卒業した場合には「高度専門士」という称号が授与されます。しかし、管理栄養士になるために必要な学習内容は、厚生労働省が定める養成施設指定規則に基づいており、大学と専門学校のどちらもこの基準を満たすカリキュラムで授業が行われているため、専門教育の内容自体に大きな違いはありません。

施設数

2021年現在、管理栄養士養成施設として指定されている大学は、募集を停止している学校を除いて全国に144校あります。一方、四年制の専門学校（専修学校または各種学校）形態の施設は、同時期において募集停止校を除き7校存在します。

養成施設一覧について

養成施設の一覧を掲載する場合、一般的には国公立大学、私立大学、専門学校の順に区分し、それぞれの区分内で学校名を五十音順に表記することが通例となっています。

関連する項目

管理栄養士養成施設に関連する用語としては、栄養士、管理栄養士、管理栄養士国家試験、栄養士養成施設、専門学校、栄養教諭などが挙げられます。

関連団体としては、社団法人全国栄養士養成施設協会があります。

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