範ちゃん通信

『範ちゃん通信』：人気ラジオ番組の軌跡

1988年10月16日から1993年3月まで、毎日放送（MBSラジオ）で放送されたラジオ番組『範ちゃん通信』。パーソナリティを務めたのは、当時人気急上昇中だった若手女優の小川範子さんです。本番組は、放送時間や番組構成を幾度と変えながら、5年近くにわたってリスナーに愛され続けました。

番組開始から『Radio THIS』へ

番組開始当初は毎週日曜日21:00～21:25に放送され、今田耕司さんがレギュラー出演するなど賑やかなスタートを切りました。しかし、プロ野球シーズン開幕に伴い、1989年4月からは日曜深夜の番組『Radio THIS』（25:35～27:00）に内包される形で放送時間が15分に短縮。この頃から小川範子さんの単独出演が中心となり、今田耕司さんの出演は不定期となりました。

さまざまな企画とリスナーとの交流

『範ちゃん通信』は、リスナー参加型の企画が豊富でした。小川さん直筆の「サンキューカード」が抽選でプレゼントされたり、リスナーに電話をかけるサプライズ企画もあったようです。また、最も特徴的だったのは「謎のプレゼント」企画です。小川さんが実際に身に着けていた私物（ハイソックス、靴下、切った髪の毛など）が毎月プレゼントされ、その内容を予想して正解したリスナーには「範ちゃんグッズセット」が贈られました。

人気コーナーの数々

番組内では多くのコーナーが設けられ、リスナーを楽しませました。

そっくり範ちゃん：リスナーから送られてきた写真の中から「最優秀そっくりさん」を選出し、小川さんと対面させる企画。投稿された写真はアルバムにまとめられ、小川さんの元に贈られました。
範ちゃんファイブ：小川さんが様々な物事をベスト5にランキング形式で紹介するコーナー。
範ちゃんのバストサイズを当てるコーナー：1989年、小川さんの身長が縮んだことが判明したことをきっかけに、バストサイズについても話題になり、このコーナーが誕生しました。
絵本の説明コーナー、朗読コーナー：物語の世界を届けるコーナー。
替え歌コーナー：元々は「カラオケコーナー」でしたが、企画変更され、小川さんの楽曲を元にリスナーが替え歌を作るコーナーに。
ラジオドラマ「代議士の妻たちII・番外編」：小川さんが出演していたTBSのテレビドラマ『代議士の妻たちII』のパロディ企画。
* ラジオドラマ「仮面範ダー」：人気番組『仮面ノリダー』をモチーフにしたパロディ企画。今田耕司さんが怪人役で出演し、小川さん自らが歌う「範ダーの歌」も誕生しました。

番組の変遷と終焉

『Radio THIS』を経て、1992年10月からは『ヤンタン茶屋町学園』に内包される形で放送されましたが、1993年3月にレギュラー放送を終了しました。

興味深い事実

番組開始当初、ニッポン放送でも小川範子さんがパーソナリティを務める『小川範子 だって15才』が放送されており、両番組の放送時間がほぼ重なっていたというエピソードも残っています。

まとめ

『範ちゃん通信』は、小川範子さんの親しみやすいキャラクターと、リスナーとの活発な交流、そしてバラエティ豊かなコーナーが魅力のラジオ番組でした。短い放送時間ながらも、多くのリスナーに記憶に残る番組となったと言えるでしょう。番組が終了してからも、その独特の雰囲気や企画は、多くのファンに語り継がれています。番組から生まれた数々のエピソードは、ラジオ黄金時代の象徴として、今もなお語り継がれています。

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