篠崎晃一

篠崎 晃一（しのざき こういち）

1957年生まれ。日本の言語学者、特に方言学と社会言語学を専門とする研究者です。学術的な探究に加え、メディアを通じて方言研究の成果を分かりやすく発信することで、多くの人々に方言への関心を呼び起こしています。

経歴

篠崎氏は、1983年に千葉大学を卒業後、言語研究の道に進みました。1987年には東京都立大学（1949-2011年）の大学院を修了しています。その後、教育・研究機関でのキャリアをスタートさせました。1994年には東京都立大学（1949-2011年）人文学部の助教授に就任し、研究と教育に従事します。

大学再編を経て、2005年には首都大学東京都市教養学部の助教授として、引き続き教鞭を執りました。2008年に東京女子大学へ移り、現代文化学部の教授となります。翌2009年には、同大学の現代教養学部教授に就任。2012年以降も引き続き同学部の教授として、次世代の言語学者や社会科学者を育成しています。

主な活動と業績

篠崎氏の活動の中で特筆すべきものの一つに、「出身地鑑定方言チャート」の作成指導があります。これは、ユーザーが自身の使う言葉に関する質問に答えることで、出身地を推測するというユニークな試みであり、インターネット上で大きな話題となりました。学術的な知見を応用し、多くの人々が遊び感覚で方言に触れるきっかけを作り出した功績は大きいと言えるでしょう。

また、メディアを通じた啓発活動にも積極的です。読売新聞の金曜夕刊「にほんご」面では、『方言探偵団』と題した連載を持ち、方言に関する様々なトピックを分かりやすく解説しています。さらに、日本テレビの番組「ワーズハウスへようこそ」では番組監修を務め、言葉の面白さや奥深さを一般視聴者に伝えています。これらの活動は、専門的な研究内容を平易な言葉で届け、方言が私たちの日常生活に根差した興味深い存在であることを再認識させる役割を果たしています。

著書

研究成果や方言に関する知見は、著書としてもまとめられています。主な著書に、『九州・沖縄「方言」から見える県民性の謎』（2014年）があります。この著書では、九州・沖縄地方の方言に焦点を当て、それぞれの地域で話される言葉がどのように県民性と結びついているのかを読み解いています。

外部リンク

東京女子大学 プロフィール
出身地鑑定 方言チャート
Web日本語 （Weblio辞書 - 篠崎晃一）
共通語な方言
女子大生でも気づかない方言
一般社団法人キャリアビジョン協会

篠崎氏の活動は、アカデミックな領域に留まらず、方言学や社会言語学の面白さを社会に広く伝え、方言に対する新たな視点を提供しています。研究者、教育者、そしてコミュニケーターとして、日本の言語の多様性とその文化的な価値を未来に繋ぐための重要な役割を担っていると言えるでしょう。

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