篠田弘作

篠田 弘作（しのだ こうさく）

篠田弘作は、1899年7月27日に日本の富山県富山市で誕生し、1981年11月11日に亡くなりました。政治家としてのキャリアの中で、衆議院議員を11期にわたり務め、自治大臣を含む重要な職に就いていました。1974年には勲一等旭日大綬章を受章し、北海道苫小牧市の名誉市民にも選ばれました。

来歴・人物

彼は篠田信宣の二男として生まれましたが、幼少期には不幸に見舞われました。1900年に富山大火で家を失い、父親の死も経験しています。家族は1908年に樺太へ移住し、貧困の中で厳しい少年時代を過ごしました。商店で小僧として働きながら、小学校教諭としても経験を積みました。1927年には早稲田大学専門部政治経済科を卒業し、その後東京朝日新聞の記者としてキャリアをスタートさせました。

1940年には経済部長の丹波秀伯の紹介で「大日本再生製紙」に入社し、理事兼札幌支店長として同社の勇払工場の建設を指揮しました。この職務を経て、戦後は中央政界への進出を目指します。1946年と1947年の選挙では落選しましたが、1949年の第24回衆議院議員総選挙で民主自由党から旧北海道4区に立候補し、念願の初当選を果たします。当選者には池田勇人や佐藤栄作といった名のある政治家が含まれていました。

篠田はその後、衆議院で通算11回当選を果たします。党内では広川派の一員として知られており、自由党や自由民主党に所属しました。彼の性格は非常に直情的で、1953年には予算委員長を救出しようとした際、議員に灰皿を投げる事件を引き起こすなどのエピソードもあります。

保守合同後は、緒方派、石井派、岸派、川島派、椎名派などの派閥に所属し、政界での影響力を高めていきました。苫小牧港建設の実現に尽力したことでも知られています。農林政務次官を務めた後、1962年には第2次池田内閣の改造内閣で自治大臣兼国家公安委員長に就任。彼の在任期間中には、都道府県知事の4選禁止を提唱するなど、地域自治に関する重要な提言を行いました。

1979年には政界を引退し、1981年に82歳で亡くなりました。彼の秘書出身者の中には、科学技術庁長官を務めた渡辺省一や元衆議院議員の高橋辰夫がいます。

栄典

篠田弘作は、その業績に対して次のような栄典を受られています。

• - 1969年11月3日 - 勲一等瑞宝章受章
• - 1974年11月3日 - 勲一等旭日大綬章受章

その活動は日本の政治史においても重要な足跡を残しており、地域の発展や国政に多大な影響を与えました。

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