篠竹幹夫

篠竹幹夫

篠竹幹夫（しのたけ みきお、1932年8月29日 - 2006年7月10日）は、日本のアメリカンフットボール界において、選手、そして監督として輝かしい功績を残した人物です。日本大学の名誉教授でもありました。

人物

神奈川県横浜市出身。高校時代はラグビーに打ち込みましたが、日本大学に進学後、アメリカンフットボール部に入部しました。卒業後、コーチを経て1959年に日本大学アメリカンフットボール部の監督に就任。

44年間という長きにわたる監督生活の中で、独自の指導法を確立し、革新的な戦術を次々と導入しました。特に、特徴的なパス攻撃を前面に押し出した「ショットガン隊形」は、当時の学生アメフト界に大きな衝撃を与えました。その結果、チームを17度の学生王座に導き、日大アメフト部の黄金時代を築き上げました。

2003年3月、定年により監督を退任。同年12月には、日本アメリカンフットボール協会の殿堂入りを果たしました。また、日本大学文理学部教授も務めるなど、教育者としても貢献しました。

愛煙家として知られていましたが、酒は一滴も飲まなかったそうです。また、「学生ほど自分に尽くしてくれる人間はいない」という信念から、生涯独身を貫きました。

篠竹氏の指導理念は、「犠牲」「協同」「闘争」の三つに集約されます。長時間に及ぶスパルタ指導や鉄拳制裁、寮での共同生活などを通して、選手の心技体を徹底的に鍛え上げました。QBを2人配置する「ドラゴンフライ」をはじめとする独創的な攻撃フォーメーションの考案でも知られています。

2006年7月10日、73歳で逝去されました。

同年12月17日に行われた第61回甲子園ボウルでは、試合前に追悼セレモニーが執り行われました。日本大学の関係者はもちろん、甲子園ボウルを通じて縁の深かった関西学院大学や京都大学の関係者も招かれ、生前の映像が上映されました。スタジアム全体で黙祷を捧げ、その功績を偲びました。


篠竹幹夫は、日本のアメリカンフットボール界において、その指導力と革新性で多大な影響を与えた、まさに伝説的な人物です。彼の育てた選手たちは、社会の様々な分野で活躍しており、その影響力は今もなお色褪せることはありません。

関連事項

日本大学高等学校・中学校
日本大学フェニックス
菅原文太 - 日本大学創立100周年記念映画『マイフェニックス』で、篠竹幹夫（劇中では篠村）を演じた。

外部リンク

日本アメリカンフットボールの殿堂 - キープ協会

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