簡易水道

簡易水道とは

簡易水道は、水道法（昭和32年法律第177号）に定められた水道事業の一種です。水道法では、計画給水人口が100人を超えるものを「水道」と定義しており、その中でも給水人口が5,000人以下の水道を簡易水道事業と呼んでいます（水道法第3条）。

簡易専用水道との違い

水道法上の「簡易専用水道」は、水道事業から供給される水のみを水源とする受水槽を設置した給水施設のことです。これは、簡易水道とは異なる概念であるため、注意が必要です。

経営について

地方財政法上の扱い

地方財政法上、簡易水道事業は上[[水道]]事業（給水人口5,001人以上）と同様に、同法第6条に定める「公営企業」として扱われます。そのため、一般会計が負担すべき経費を除き、独立採算制を原則とする必要があります。

地方公営企業法上の扱い

地方公共団体が水道事業を経営する場合、原則として地方公営企業法が適用されます（同法第2条）。しかし、簡易水道事業は同条の規定により適用が除外されており、条例によって任意で地方公営企業法の全部または一部を適用できる扱いとなっています。ただし、総務大臣からは「公営企業会計の適用の更なる推進について」という通知が発出されており、公営企業会計の適用を進めるよう要請されています。

水道法上の特例

その他の水道法上の特例として、給水人口が2,000人以下の小規模簡易水道事業については、消火栓設置義務が免除されるなどの特例があります（水道法第25条参照）。