簿記実務検定

簿記実務検定とは

簿記実務検定は、公益財団法人全国商業高等学校協会（全商）が主催する検定試験で、文部科学省が後援しています。正式名称は「全国商業高等学校協会主催 簿記実務検定試験」ですが、主催団体の略称から「全商簿記」と呼ばれることもあります。

この検定は、商業高等学校の生徒だけが対象という誤解があるかもしれませんが、受験資格は特に設けられていません。したがって、大学生や社会人、普通科の高校生など、誰でも受験することができます。

各級の基準

簿記実務検定には、1級、2級、3級の3つの級があります。2級と3級では、商業簿記のみが出題範囲となります。

1級

1級は、「会計部門」と「原価計算部門」の2科目で構成されています。
会計部門：仕訳、決算書作成、会計理論の穴埋め問題、財務分析問題が出題されます。
原価計算部門：工業簿記に関する仕訳問題、個別原価計算、総合原価計算、標準原価計算、CVP分析問題が出題されます。

1級の難易度は、日商簿記検定2級や全経簿記能力検定1級と同程度とされています。

2級

2級では、基本的な簿記原理と商品売買を主とする企業で用いられる簿記が出題されます。

2級の難易度は、日商簿記検定3級や全経簿記能力検定2級と同程度とされています。

3級

3級は、簿記の初歩的な原理と商品売買を主とする企業で用いられる簿記が出題されます。

3級の難易度は、日商簿記検定初級や全経簿記能力検定3級と同程度とされています。

試験科目と合否

1級

1級は、「会計部門」と「原価計算部門」の2科目で構成され、各科目の試験時間は90分です。
各科目100点満点で、70点以上を取得すると合格となります。1級に合格するためには、両科目とも合格基準を満たす必要があります。ただし、科目合格制度があり、どちらかの科目に合格していれば、合格した回から数えて4回以内の試験で、もう一方の科目に合格することで1級合格となります。しかし、4回以内に両科目合格できない場合は、科目合格は失効します。

2級

2級の試験時間は90分で、100点満点中70点以上で合格となります。

3級

3級の試験時間は90分で、100点満点中70点以上で合格となります。

出題範囲

出題範囲の詳細は、公益財団法人全国商業高等学校協会の公式サイトで確認できます。

その他

一部の大学や短期大学では、全商簿記1級の合格者を単位認定の対象としている場合があります。
日商簿記検定や全経簿記能力検定とは異なり、この検定には税理士試験の受験資格は付与されません。

関連項目

全国商業高等学校協会
日本の法律・会計に関する資格一覧
日本の技能・サービスに関する資格一覧
日本の検定試験一覧
税理士試験
日商簿記検定
簿記講習所
商法講習所
国税庁
税務大学校
税理士
商学部
経営学部

外部リンク

公益財団法人全国商業高等学校協会　簿記実務検定試験

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