米の銘柄

米の銘柄とその特徴

日本における米の銘柄とは、特定のブランドとして認識される米のことで、一般的にはそのブランドを持つ米を「銘柄米」と呼びます。これらの銘柄米は、消費者に品質や産地を明示する役割を果たしています。

銘柄米の種類

米の銘柄には主に「単一銘柄米」と「複数銘柄米」が存在します。

単一銘柄米

単一銘柄米は、原料玄米の産地、品種、産年がすべて同一であり、農産物検査法に基づく証明を受けたものです。この場合、投入される原料は100%同じもので、パッケージには「使用割合10割」と明記されます。

具体的な表示方法としては、「○○県産△△ヒカリ」といった形があり、産地名と品種が明示されます。例えば、特定の県で生産された特定の品種の米という形ですね。産地を隠したり、単に品種名だけで売ることはできず、厳格なルールに従って表示される必要があります。

複数銘柄米

一方で、複数銘柄米は異なる銘柄米を混合させたものを指します。このような米は「複数原料米」、「ブレンド米」または「混合米」とも呼ばれます。複数の米を使用する場合には、原産国ごとの割合表示が必要であり、日本産のものについては「国内産」と表記されます。また、その米の品種や産地、産年についても、使用割合の多い順に表示することが求められます。

法的規制

日本における米の品質表示基準は、「JAS法」に基づいています。この法律は農林物資の規格化及び品質表示の適正化を目的としており、消費者に対して正確な情報を提供することを目指しています。

特に、2000年6月10日の改正JAS法施行以降、米（玄米および精米）についても原産地表示が義務付けられるようになりました。これに伴い、「玄米及び精米品質表示基準」が制定され、農産物検査法による公示農産物規格規程においても、品位基準に沿った米の銘柄が定義されています。

国産の玄米に関しては、米穀検査で合格を得ると、その米に関する品種、産地、産年の証明が与えられます。輸入品については、それぞれの輸出国からの証明が必要です。

原産地については、収穫された場所が名称として使用されるのが基本ですが、都道府県名の代わりに地域名や市町村名が用いられることもあります。輸入米の場合は「アメリカ産」や「オーストラリア産」といった形で表記されます。

なお、証明を受けていない米は「未検査米」と表示され、品種に関する情報は示されません。これは情報公開よりも偽装を防ぐことを優先させている姿勢の表れと言えるでしょう。

まとめ

米の銘柄は、その品質や特性を理解する上で重要な要素であり、消費者が納得して選ぶための情報提供の一環です。単一銘柄米と複数銘柄米の区別や、米の表示基準を理解することは、より良い選択につながるでしょう。

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