米之宮浅間神社

米之宮浅間神社

概要

米之宮浅間神社（よねのみやせんげんじんじゃ）は、静岡県富士市本市場に鎮座する神社です。全国に数多く存在する浅間神社の一つであり、富士山本宮浅間大社の元摂社として知られています。

祭神

主祭神は、富士山本宮浅間大社と同様に木花開耶姫命（このはなさくやひめのみこと）です。また、『駿河記』や『浅間神社の歴史』などの文献には、配神として国常立尊（くにとこたちのみこと）と大山祇命（おおやまつみのみこと）も祀られていると記されています。

歴史

神社の古記録によると、天武天皇の時代、勅使である大江長元がこの地を訪れ、祭祀を行ったのが始まりとされています。創建当初は、1寸8分の米粒を御神体とし、人々に米食の恵みを与える神として「米之宮」と称されていました。大同年間（806年～809年）に富士山が噴火した際、山霊である木花開耶姫命を勧請し、浅間神社となったと伝えられています。

また、江戸時代後期の「駿河国新風土記」には、祭神が「駿河国神名帳」に記載されている正三位浅間第八御子神と浅間第十八御子神であるとされています。この「八」と「十八」を合わせると「米」になることから、「米之宮」と呼ばれるようになったという説も存在します。

境内

寛政年間の記録によると、境内の広さは13,515坪にも及び、浅間大社の摂社の中でも広大な敷地を誇っていました。富士山本宮浅間大社、富士下方五社に次ぐ規模であったとされています。現在でも、市街地にありながら3,594坪の広大な敷地を有しており、本殿、拝殿、舞殿、社務所などが配置されています。また、社殿の東側には福寿宮と天満宮の合殿が鎮座しています。

境内および隣接する米の宮公園には、主祭神である木花開耶姫命にちなみ、多くの桜が植えられており、桜の名所としても知られています。夜桜見物も可能です。

例祭

例祭は5月2日に行われ、勅使下向の古例に倣い、騎射（やぶさめ）が奉納されます。また、1月3日にも、紅葉台木曽馬牧場（山梨県鳴沢村）の和種馬による馬弓神事（やぶさめ）が行われます。

現地情報

所在地: 静岡県富士市本市場582

交通アクセス:

JR東海道本線 富士駅より徒歩約15分、バスで約5分
東名 富士ICより自動車で約5分

脚注

米之宮浅間神社 - 公式サイト
米之宮浅間神社（米の宮公園）（富士市役所）

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