米村敏朗

米村 敏朗（よねむら としろう）

米村敏朗は、1951年4月26日生まれの日本の警察官僚であり、長い経歴を持つ安全管理の専門家です。彼は第87代警視総監や内閣危機管理監を歴任し、内閣官房参与としても活躍しました。また、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の組織委員会において、セキュリティ関連の責任者を務めたことも特筆されます。

経歴の概要

兵庫県西宮市に生まれ、後に熊本県に移住した米村は、京都大学法学部を卒業し、1974年に警察庁に入庁しました。入庁後は、警務局人事課に配属され、以降は警備公安畑でキャリアを重ねます。

彼は、外務省への出向を経験し、在ユーゴスラビア連邦大使館では1等書記官としての業務も行いました。その後、警視庁では警備部第2機動隊長や神田警察署長を務め、警備部における重要な役職を歴任しました。また、警視庁の幹部時代には、JR浦和電車区事件やJR東日本労組の横領疑惑に関する捜査においても重要な役割を果たしました。

重要なポジションの歴任

2003年には警察庁長官官房審議官に就任し、特に拉致問題に対処する部署の責任者としての活動が注目されました。2004年には小泉純一郎首相の2度目の北朝鮮訪問に同行し、国際的な課題にも関与しました。2006年には警察庁警備局長に就任し、引き続き拉致問題の捜査統括指揮を行いました。

彼は2008年に第87代警視総監としての任を受け、2010年までその職にありました。以後は内閣危機管理監として、国家の危機に対する備えや対策に尽力しました。さらに、2014年には内閣官房参与に就任し、安全保障政策にも貢献しました。

東京オリンピック・パラリンピックへの貢献

2015年12月には東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会のチーフ・セキュリティ・オフィサーに就任し、この大規模な国際的イベントにおける安全管理を担いました。米村の経験と専門性により、東京オリンピックに向けたセキュリティ体制が強化され、多くの人々が安心して競技を楽しむことができました。

受賞歴

2021年には、その功績が評価されて瑞宝重光章を受章しました。この受賞は彼の長年の貢献と、国の安全に対する努力を象徴するものといえます。

終わりに

米村敏朗のキャリアは、日本の警察制度や国家安全保障において重要な役割を果たし続けていることを示しています。彼の専門知識と経験は、今後も様々な形で活かされていくことでしょう。

もう一度検索