神田警察署

神田警察署：文教地区を見守る歴史ある警察署

神田警察署は、警視庁第一方面本部が管轄する警察署の一つです。千代田区の中心地、神田地域に位置し、周辺には多くの大学が集中する文教地区が広がっています。そのため、学生が多く行き交う活気ある地域でありながらも、同時に静かで落ち着いた雰囲気も併せ持っています。

署の規模と歴史

神田警察署には約200名の署員が勤務しており、地域住民の安全と安心を守るため日々活動しています。識別章所属表示はMCです。

その歴史は古く、1875年（明治8年）12月、第四方面第一署として創立されました。その後、小川町警察署と和泉橋警察署の統合を経て、神田警察署と改称されました。1910年（明治43年）には神田錦町署に名称変更され、1913年（大正2年）には神田外神田警察署（現在の万世橋警察署）を分割するなど、組織改編を繰り返しながら、地域社会の変化に合わせて発展してきました。第二次世界大戦後、1945年（昭和20年）には錦町、西神田、万世橋の各署を統合し、再び神田警察署となり、1947年（昭和22年）に万世橋警察署が分離独立しています。1986年（昭和61年）には神田錦町二丁目に新庁舎が完成しましたが、2015年（平成27年）1月には、隣接する東京電機大学東京神田キャンパスの移転に伴う都市再開発事業のため、仮庁舎に移転。そして2020年（令和2年）12月21日、東京電機大学東京神田キャンパス跡地に新たな庁舎が完成し、現在に至っています。

管轄区域

神田警察署の管轄区域は千代田区の一部で、神田錦町、神田淡路町、神田多町、内神田、神田小川町、神田神保町、神田司町、神田美土代町、一ツ橋、神田三崎町、神田駿河台、神田猿楽町、西神田の一部地域が含まれます。ただし、内神田三丁目の一部地域や一ツ橋一丁目などは、それぞれ万世橋警察署、麹町警察署の管轄となっています。

組織と交番

神田警察署は、警務課、交通課、警備課、地域課、刑事組織犯罪対策課、生活安全課といった複数の課で構成されています。また、署管内にはお茶の水交番、神保町交番、水道橋駅前交番、司町交番といった複数の交番が設置され、地域に密着した警察活動を行っています。

周辺環境

神田警察署の周辺には、多くの大学や出版社、歴史的な建造物が立ち並び、独特の雰囲気を醸し出しています。旧庁舎の隣には、2012年3月まで東京電機大学神田キャンパスがありました。正面の道路は「神田警察署通り」と呼ばれ、地元住民に親しまれています。かつては学生運動が盛んで、神田警察署はしばしば警備活動の拠点となりました。現在も、多様な人々が行き交うこの地域で、神田警察署は安全・安心を守るために重要な役割を担っています。

新庁舎への移転

2020年の新庁舎移転は、地域住民や大学関係者にとって大きな変化でした。新しい庁舎は、最新の設備が整っており、より効率的な警察活動の展開が期待されています。神田警察署は、これからも地域住民の安全・安心を守るため、歴史と伝統を継承しつつ、未来を見据えた活動を続けていくでしょう。

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