米沢滋

米沢滋（よねざわ しげる）

概要

米沢滋は、1911年2月1日に生まれ、1999年5月2日に逝去した日本の逓信官僚、工学者です。日本電信電話公社（現NTT）の総裁を長年務め、電気通信技術の発展に大きく貢献しました。特に、超短波無線多重電話方式の実用化や、通信設備の品質管理における統計的手法の導入は、彼の功績として特筆されます。また、経済団体連合会理事や電気通信協会長など、数々の要職を歴任し、日本の科学技術の発展に尽力しました。

生い立ちとキャリア

米沢滋は、米沢与三七の息子として、富山県下新川郡入善町で生まれました。1933年に東京帝国大学（現在の東京大学）工学部電気工学科を卒業後、逓信省に入省しました。逓信省では、電気通信省業務局計画部長、日本電信電話公社保全局長、電気通信研究所長、総務理事などを歴任し、要職を歴任しました。

1965年から1977年まで、日本電信電話公社の総裁を務め、この間、日本の電気通信インフラの近代化を推進しました。彼のリーダーシップの下、電信電話サービスの質が向上し、日本の経済発展に貢献しました。

主な業績

超短波無線多重電話方式の実用化
1935年に提唱した超短波無線多重電話方式を、1940年に世界に先駆けて実用化しました。これにより、遠距離間の通信容量が大幅に向上し、通信インフラの発展に大きく貢献しました。
通信設備の統計的品質管理方式の導入
通信設備の保全を合理化するために、統計的品質管理方式を初めて導入しました。これにより、通信設備の信頼性が向上し、安定したサービス提供が可能になりました。
電気通信研究所所長としての貢献
電気通信研究所の所長時代には、電信電話の近代化に尽力し、技術革新を推進しました。彼のリーダーシップの下、数々の新しい技術が開発され、電気通信分野の発展に大きく貢献しました。

その他の活動

米沢滋は、電波技術審議会委員、電子技術審議会委員、発明奨励審議会委員、放送技術審議会委員、エレクトロニクス協議会理事、科学技術会議専門委員、電気通信協会理事、日本科学技術連盟理事、日本科学技術振興財団委員など、数多くの役職を務めました。これらの活動を通じて、日本の科学技術の発展に大きく貢献しました。

受賞歴と栄誉

1982年：勲一等瑞宝章を受章。
1982年：IEEEファウンダーズメダルを授与。
1983年：入善町名誉町民に推挙。

米沢滋は、その卓越した業績と社会貢献により、国内外から高く評価されています。

まとめ

米沢滋は、日本の電気通信技術の発展に多大な貢献をした人物であり、その功績は今日においても高く評価されています。彼の先見の明とリーダーシップは、日本の科学技術の進歩に不可欠なものでした。

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