米澤宣行

米澤宣行氏の経歴と研究

米澤宣行氏は、1955年6月8日に静岡県で生まれました。1974年に静岡県立静岡高等学校を卒業後、東京大学に進学し、1978年に工学部合成化学科を卒業しました。学部時代には、シクロデキストリンの修飾と機能評価に関する研究に取り組み、戸田不二緒教授の指導を受けました。その後、大学院に進学し、1980年に修士課程を修了、1983年には博士課程を修了し、工学博士号を取得しました。修士課程では、ポリデプシペプチドの合成方法開拓に関する研究を行い、博士課程では、シクロブタン類の反応性と高分子化に関する研究を行いました。特に、クマリン2量体とその誘導体に関する研究は、博士論文のテーマとなりました。

博士号取得後は、1983年に東京大学工学部合成化学科の助手として研究活動をスタートしました。その後、1987年には日本鋼管中央研究所に移り、主任部員、主任研究員として活躍しました。1992年からは、群馬大学工学部材料工学科の助手、助教授として教鞭をとり、1997年には東京農工大学工学部の助教授に着任しました。2004年には、東京農工大学大学院工学府応用化学専攻有機材料化学専修の教授に就任し、長年にわたり研究と教育に携わりました。2021年に東京農工大学を退職し、現在は名誉教授となっています。

社会活動と教育への貢献

米澤氏は、研究活動だけでなく、社会活動にも積極的に参加しています。日本作業環境測定協会の専務理事を務めるほか、日本科学協会のサイエンスメンタープログラム事業委員としても活動しています。また、化学教育にも力を注ぎ、多数の著書を出版しています。

著書

米澤氏が共著として出版した書籍は以下の通りです。

『化学の世界への招待（第2版）』 三共出版 2019.3
『要説高分子材料化学』 三共出版 2015.2
『完全攻略　化学オリンピック［第２版］』 日本評論社 2013.2
『完全攻略　化学オリンピック』　日本評論社 2009.4
『科学・技術者のための英文レポートの書き方』 三共出版 2002.5
『科学・技術英語例解辞典』 三共出版 2003.6

これらの著書は、化学を学ぶ学生や研究者にとって貴重な教材となっており、米澤氏の化学教育への貢献が伺えます。

受賞歴

米澤氏の研究業績と教育への貢献は高く評価されており、以下の賞を受賞しています。

2014年 第38回化学教育賞 日本化学会
2014年 功労賞 日本化学会

まとめ

米澤宣行氏は、有機化学分野における卓越した研究者であり、教育者です。東京大学での研究活動を皮切りに、大学や研究機関で長年にわたり活躍され、数多くの学生を育成してきました。また、化学教育の普及にも尽力し、その著書は広く活用されています。米澤氏の多岐にわたる活動は、化学分野の発展に大きく貢献しています。

外部リンク

研究者コラム(1)　有機化学研究者 米澤宣行先生 (2023年06月01日（Thu） 日本科学協会ブログ)
reserchmap 米澤宣行
平成20年度スーパサイエンスハイスクール(SSH)事業報告書 東京都立日比谷高等学校
日本科学協会サイエンスメンタープログラム

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