粟島 (香川県)

粟島（あわしま）

粟島は香川県三豊市に位置し、美しい自然と豊かな歴史を持つ島です。詫間港から北西に約4.5キロメートルの海上に浮かんでおり、周囲は約16キロメートル、面積は約3.72平方キロメートルです。

地理

島はスクリュー状の形をしており、北東には高見島、東には志々島、そして南西には荘内半島に囲まれています。特に夏になると、夜の海でウミホタルの幻想的な光景を見ることができ、時折スナメリが姿を現すこともあります。また、この島では、2002年に竹ノ浦にツノシマクジラが座礁し、2003年に新種として認定されるという注目の出来事もありました。この発見は瀬戸内海における初の確認例でもあり、地域の自然の豊かさを示しています。

歴史的な背景と施設

粟島はかつて、塩飽水軍で知られる塩飽諸島に属し、北前船の寄港地として賑わいました。歴史的には、1897年に設立された国立粟島海員学校があり、これは日本で最初に村立として設立された学校です。この学校は、海運業界に多くの優れた人材を輩出しましたが、1987年に廃校となり、90年以上の歴史に幕を閉じました。現在、その跡地は「粟島海洋記念公園」として新たに生まれ変わり、島のシンボルとして地域住民や観光客に親しまれています。

文化財と観光地

粟島にはさまざまな文化財や観光地があります。例えば、粟島海洋記念館の武道場は旧粟島海員学校の柔道場で、登録有形文化財として保護されています。また、亀戎神社や姫路の浜は、浦島太郎の伝説に絡む重要な場所として知られています。

さらに、島内には城山や阿島山、紫谷山などの自然の魅力もあり、訪れる人々に豊かな体験を提供します。地域のイベントとしては、瀬戸内国際芸術祭や香川県の無形民俗文化財に指定されている「粟島ももて祭」があります。これらのイベントは島の文化を楽しむ貴重な機会です。

交通アクセス

粟島へのアクセスは、JR予讃線の詫間駅から三豊市のコミュニティバスを利用し、「須田」停留所で下車した後、徒歩で2分の須田港から出航する粟島汽船または海上タクシーを利用することが一般的です。乗船時間は約15分で、簡単に島を訪れることができます。

粟島は、美しい自然、豊かな歴史、そしてユニークな文化を持つ島です。訪れることで、深い感動と発見が得られることでしょう。

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