糸井統

糸井 統 (いとい はじめ)

基本情報

• - 生年月日: 1971年6月22日
• - 出身地: 岐阜県岐阜市
• - 職業: 元競泳選手

経歴

糸井統は岐阜県岐阜市で生まれ、地元の小中学校を経て岐阜県立岐阜商業高等学校、さらに早稲田大学へ進学しました。彼の水泳人生はここからスタートし、1992年のバルセロナオリンピックでの選考会に至るまで、多くの努力と成果を重ねました。

1992年、日本選手権水泳競技大会で彼は200m背泳ぎの大会中に、なんと日本人として初めて2分の壁を突破する快挙を達成しました。この記録は1分59秒49で、以降彼は世界競泳界の第一線に名を連ねるようになりました。特に彼は、1988年のソウルオリンピックで金メダルを獲得した鈴木大地と同じ時代に活躍しており、鈴木に初めて勝った際には「自分も注目されたい」という強い意志を見せました。

日本選手権での成果

糸井は日本選手権で数多くのタイトルを獲得しました。1990年から1995年までの6年間、100m背泳ぎで日本選手権を連覇し、さらに1989年から1997年までの9年間にわたり200m背泳ぎでの連覇も達成しました。この業績は、後に入江陵介が同種目で10連覇を達成するまで、全種目の中で最多でした。特に9連覇は、国内水泳界において糸井の存在感を示すものでした。

オリンピック出場

バルセロナオリンピックにおいては、200m背泳ぎの決勝で金メダルを目指し、通常は後半型の選手であるにもかかわらず、序盤から積極的にリードを取る戦略をとりました。しかし、惜しくも4位（1分59秒52）という結果に終わります。その後も1994年のアジア競技大会で3位、1996年のアトランタオリンピックでは5位に留まりましたが、彼の努力は多くの人々に称賛されました。

教職と育成活動

糸井は1994年に早稲田大学を卒業後、福島県体育協会に勤務、その後、母校である岐阜県立岐阜商業高等学校に臨時教員として採用され、1998年からは同校の教員として水泳部を指導しました。彼はその後、岐阜県水泳連盟においても重要な役割を担い、2012年のぎふ国体に向けて競泳委員長を任されるなど、地域の水泳選手の育成に献身的に取り組んでいます。2021年度には副理事長・競技環境整備委員長の職に就いています。

著書

糸井は水泳に関する著書も出版しており、特に『水泳 （Jスポーツシリーズ）』（旺文社、2001年）は、彼の知識と経験を多くの人々に伝えるものとなっています。

まとめ

糸井統は、自らの競技生活を通じて多くの業績を残し、また引退後も水泳界に貢献し続けています。彼の影響は競泳界のみならず、地域のスポーツにまで波及しており、次世代への指導に尽力しています。

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