糸数慶子

糸数慶子（いとかず けいこ）

糸数慶子は、1947年10月11日生まれの日本の政治家で、沖縄県の政治において重要な役割を果たしてきました。参議院議員を3期務め、沖縄社会大衆党の第11代委員長を経て、沖縄県議会議員としても3期にわたって活動しました。

来歴・人物

沖縄県中頭郡読谷村で生まれた糸数は、米軍統治下の時代に育ちました。小学校時代、米軍基地での悲劇的な出来事を目の当たりにし、それをきっかけに米軍抗議集会に参加しました。1966年に琉球政府立読谷高等学校を卒業後、琉球放送のアシスタントやバスガイドとして20年以上、沖縄の魅力や歴史を伝えてきました。

政界入り

1992年、夫の勧めで沖縄社会大衆党から出馬し、沖縄県議会議員に初当選。その後、3期にわたり、子ども病院の建設や男女共同参画に取り組みました。1995年には、世界女性会議に出席し、沖縄の軍隊問題や女性への影響について議論しました。

国政へ

2004年、沖縄県選挙区から無所属で参議院議員に立候補。日本で唯一の全野党共闘を得て当選し、平和のためのガイド役を自負しました。2006年には沖縄県知事選挙に立候補しましたが、自民党候補に敗れました。この選挙は、日本の政治の複雑さや沖縄の特異性を浮き彫りにする出来事でした。

再登場と社大党委員長就任

2007年には再び参議院議員に当選。この時期は、沖縄戦や米軍合宿などの重要な問題が議論される中、彼女は圧倒的な支持を受けました。2010年には社大党の委員長として女性議員のネットワーク構築や教育問題への取り組みを強調しました。2013年には、再び選挙に出馬し、驚異的な逆風の中で当選を果たしました。

政策・主張

糸数は、日本国憲法第9条の改正や原発の必要性、TPP参加について強く反対しています。また、選択的夫婦別姓制度、婚外子差別の撤廃に賛成しています。実際、彼女は共同親権の必要性についても言及しており、国際的な人権問題として捉えています。2011年、慰安婦問題の解決に向けた活動も展開しました。

退任とその後

2018年、社大党の方針により、参院選への不出馬を表明。その後も政治活動に対する意欲を持ち続け、2021年には沖縄のオール沖縄会議に参加しました。彼女の娘が地元の補選に出馬した際には応援演説も行いました。

糸数慶子の活動は、沖縄の政治における女性の立場や権利を強化する努力の象徴です。彼女は、あらゆる世代や背景の人々に平等な社会を築くための活動を続けています。

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