紀元前172年

紀元前172年は、ローマ暦における年です。この年、世界の各地で様々な出来事が起こりました。

各地の紀年法

この年は、各地域で異なる紀年法が用いられていました。

干支: 庚午（かのえうま）
日本: 孝元天皇44年、皇紀490年
中国: 前漢・文帝9年
朝鮮: 檀紀2163年
仏滅紀元: 374年
ユダヤ暦: 3589年 - 3590年

主な出来事

ギリシア

ペルガモン王国のエウメネス2世は、共和政ローマを訪れ、ローマ元老院に対してマケドニア王国のペルセウス王の脅威について警告を発しました。彼はローマからの帰路、デルポイで暗殺未遂に遭い、この事件の扇動者としてペルセウス王に疑いの目が向けられました。

セレウコス朝

アンティオコス3世の時代から、ユダヤ人たちは大祭司の下で広範な自治を享受していました。しかし、ユダヤ社会は保守派とヘレニズムに友好的な革新派に分裂していました。アンティオコス4世は、財政的利益を期待して革新派を支援しました。彼は、十分な見返りを得ることを条件に、ユダヤの大祭司ヤソンに対し、エルサレムにギムナジウムを建設し、ギリシア流の教育法を導入することを許可しました。その後、ヤソンがメネラウスにアンティオコス4世へ金銭を送るよう手紙を送ると、ヤソンは突然解任されました。メネラウスはこの機に乗じてアンティオコス4世に自身を大祭司として認めるよう働きかけ、大祭司の地位を奪いました。これにより、ユダヤ社会ではさらなる混乱と対立が深まりました。

カルタゴ

第二次ポエニ戦争終結後、カルタゴの国境線はローマ元老院に委ねられ、カルタゴが戦争を行う際にはローマの承認が必要となりました。カルタゴからの特命使節がローマ元老院にヌミディアとの国境紛争の解決を求めて到着しました。しかし、ローマ元老院はヌミディアの主張を支持し、紛争はヌミディアに有利な形で解決されました。これは、カルタゴの弱体化を象徴する出来事であり、ローマの支配力が拡大していく兆候を示しています。

その他の情報

この年には、誕生や死去の記録はありません。

関連項目

年の一覧
年表
* 年表一覧

この紀元前172年は、各地で政治的な変動や社会的な変化が起こった重要な年であり、その後の歴史の流れを大きく左右する出来事が数多く発生しました。

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