約物

約物（やくもの）

約物は言語表現において重要な役割を果たす記号の総称であり、特に印刷や出版における組版を意識して使用されます。英語では「punctuation mark」と呼ばれ、句読点や疑問符、括弧、アクセント符号などがこれに該当します。

約物の定義と起源

元々、約物という言葉は印刷用語として発展し、「しめくくるもの」を指したことからきています。これには飛び出た形状の煉瓦やタイルが含まれることもあり、「役物」と書かれることもあります。約物は通常、音声で発音されることはなく、主に文の構成や意味付けを強化するために用いられています。

自然言語における使われ方

約物はマークアップ言語と似ている部分もありますが、マークアップは形式的に厳格なルールに従います。一方で、約物の使い方はより自由であり、編集者や筆者の判断に委ねられる場合が多いのが特徴です。また、最近ではテキストベースのコミュニケーションにおいてアスキーアートなどの形で使用されることも見られますが、これらは約物としての伝統的な役割を果たしているわけではありません。

日本語における約物

日本語における約物には独自の形式があり、他国から輸入された記号も含まれています。以下に主な約物を紹介します。

• - 句点（。): 文の終わりを示します。題名には通常使われません。
• - 読点（、): 意味の区切りを示すために使用され、一文中の息継ぎを指示します。
• - 括弧: 丸括弧（（ ））やかぎ括弧（「 」）など、語句の注釈や引用に用いられます。
• - 感嘆符（！）: 驚きや叫びを表し、文の終わりに置かれます。
• - 疑問符（？）: 疑問文の最後に付けられ、イントネーションを伴います。

さらに包括的な括弧として波括弧や中括弧を使用することもありますが、これらには決まった用途が無い場合があります。つねに教育や法律文書の扱いについてはバリエーションがあるため、注意が必要です。

約物の特徴と禁止事項

約物の使用を巡っては、禁則処理と呼ばれるルールが存在します。例えば、句読点が行の先頭に来てはいけない、というようなルールが一般的に設けられています。

近年の変化とデジタル文化における役割

インターネットやメールの普及により、非出版事業者がこれまで約物として扱われなかったさまざまな記号を使うことが増えてきました。これらには、愛情を示すハートマークや、歌を示す音符、さらには矢印などが含まれます。また、絵文字もその一環として非常に人気があります。

欧文の約物

日本語だけでなく、欧文にもさまざまな約物があります。例えば、ピリオド（.）、コンマ（,）、そして感嘆符（!）などがその一例です。これらは日本語の約物とほぼ同じ働きを持ち、それぞれが特定の文法的機能を果たします。

結論

総じて、約物は文章の構造を明確にし、意味を伝えるための重要な要素です。各国の文化や表現方法に影響されながら、今後も進化し続けるでしょう。

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