納谷和玖

納谷 和玖：地方競馬を駆け抜けた騎手から、将来を担う調教師へ

納谷和玖氏は、1973年11月22日生まれ、神奈川県出身の地方競馬の元騎手、現調教師です。1991年3月31日、地方競馬騎手免許を取得し、久保杉利明厩舎から騎手として華々しくデビューしました。

デビュー戦は同年5月1日、大井競馬場で行われたレース。初勝利はそれから約1ヶ月後の6月18日、23戦目で手にしました。自身は3年目までは順調だったと振り返っていますが、その後は成績が伸び悩みました。さらなる高みを目指し、所属厩舎を変更するなど、積極的に自身のスキルアップを図っています。

転機となったのは、2003年8月14日。第37回黒潮盃でジョイフルハヤテに騎乗し、重賞競走初制覇という大きな成果を収めました。この勝利は、納谷氏の騎手としてのキャリアにおける大きなマイルストーンとなりました。

地方競馬での活躍にとどまらず、2006年には中央競馬にも挑戦。中山競馬場と東京競馬場で騎乗経験を積みました。地方競馬通算300勝を達成したのも2007年。ピエールマドンナに騎乗し、多くのファンを沸かせました。しかし、所属厩舎は栗田知治厩舎、荒居貴美夫厩舎、杉山康史厩舎、そして田中康弘厩舎と、幾度となく変更しています。これは、より良い環境を求め、常に自身の成長を追求してきた証と言えるでしょう。

2008年9月19日、騎手として最後のレースを終え、引退。地方競馬通算成績は4507戦317勝、勝率7.0%という輝かしい記録を残しました。2着410回、3着405回と、常に上位入賞を果たし、その実力を証明しました。中央競馬では2戦0勝という結果に終わりましたが、地方競馬での活躍は、彼の騎手としての才能を十分に示しています。

騎手としての華麗なるキャリアに幕を閉じると同時に、新たな挑戦が始まりました。2008年9月29日、調教師免許を取得。翌年5月25日、大井競馬場本場に厩舎を開業。そして2009年6月26日、管理馬初勝利を挙げました。これは開業7戦目での快挙であり、調教師としての才能も開花したことを示しています。

調教師としての歩みも順調で、2015年9月16日現在、地方通算成績は921戦73勝、勝率7.9%という数字を残しています。騎手時代と同様に、常に上位入賞を果たしており、その指導力、育成力の高さは、多くの関係者から高く評価されています。

納谷和玖氏のキャリアは、地方競馬の歴史に刻まれた重要な軌跡と言えるでしょう。騎手として、そして調教師として、常に挑戦を続け、その高い技術と情熱で、日本の競馬界に貢献し続けています。これからも、その活躍から目が離せません。

勝負服:

騎手時代の勝負服は、青と黄色の山形一文字でした。この勝負服は、多くのファンにとって、納谷和玖氏を象徴するデザインとして記憶されています。

主な騎乗馬:

ジョイフルハヤテ（2003年黒潮盃優勝馬）
ロビンランサー（種牡馬）

これらの馬とのパートナーシップは、納谷氏の騎手としての成功に大きく貢献しました。

外部リンク:

大井競馬場 納谷和玖厩舎ホームページ（過去アーカイブ）
騎手登録情報 - 地方競馬全国協会
騎手詳細データ - nankankeiba.com
調教師成績 - 地方競馬全国協会
* 調教師詳細データ - nankankeiba.com

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