紫竹 (新潟市)

紫竹（しちく）

紫竹は、新潟県新潟市の東区及び中央区に位置する地域名です。現在の行政上の区分としては、紫竹一丁目から七丁目までの町丁と、大字紫竹が存在します。このうち、一丁目から七丁目にかけては住居表示が既に実施されていますが、大字紫竹の区域は未実施となっています。郵便番号は950-0864が割り当てられています。

地域の成り立ちと歴史的変遷

紫竹地域の歴史は、江戸時代の寛永8年（1631年）に開発された紫竹新田に始まるとされています。この紫竹新田は、明治22年（1889年）に市町村制が施行された際に、近隣の村々と合併して木戸村の一部となりました。当初は紫竹新田という名称でしたが、後に大字紫竹と改称されたと考えられます。

その後、明治34年（1901年）には更なる合併により石山村の大字となりました。そして、昭和18年（1943年）に新潟市に編入され、新潟市の大字として位置づけられました。

現在の「紫竹」という町名が誕生したのは、昭和55年（1980年）のことです。大字紫竹の区域の一部において住居表示が実施され、紫竹一丁目から七丁目が設置されるとともに、大字紫竹の一部が現行の町丁となりました。大字紫竹として残った区域もあります。

平成19年（2007年）に新潟市が政令指定都市へ移行した際には、紫竹の区域は行政区の境界線上に位置することとなりました。この再編により、紫竹一丁目は中央区に、紫竹二丁目から七丁目及び大字紫竹の一部は東区に属することとなりました。

地名の由来

「紫竹」という地名には、興味深い由来が伝えられています。古くこの地域は「チチコ山」と呼ばれていたとされており、これは蓬（よもぎ）の一種を指す方言に由来すると考えられています。この「チチコ」という音に近いことから、当初は「紫竹山新田」と表記されていたそうです。しかし、ある時、この地を巡視に訪れた領主である溝口氏が、誤って書き記した「紫竹新田」という名称で届け出たことがきっかけとなり、そのまま村の名称として定着したと伝えられています。

地域特性と発展

紫竹地域は、栗ノ木川の右岸に広がっています。古くから開発された地域ですが、特に第二次世界大戦後、交通の便に恵まれていることから、人口が著しく増加しました。現在も、主要な幹線道路へのアクセスが良い地域として知られています。

周囲の地域

紫竹は、北から東回りにかけて、中山、竹尾、卸新町、紫竹卸新町、江南、本馬越といった町字と隣接しています。また、栗ノ木川を挟んだ対岸には、紫竹山、鐙、南笹口などの地域が位置しています。

地域内の主な施設と交通

地域内には新潟紫竹郵便局などの施設があります。交通面では、国道7号（新潟バイパス）が地域を通過しており、周辺地域や新潟市中心部へのアクセスを容易にしています。

紫竹から分立した地域

紫竹の区域からは、後に分立した町字も存在します。例えば、紫竹卸新町は、平成9年（1997年）9月9日に紫竹の一部から分かれて成立した地域です。

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