終わらない詩

日笠陽子「終わらない詩」：アニメ『ハル』を彩る、心に響くバラード

「終わらない詩」は、声優・日笠陽子の2枚目のシングルとして2013年6月5日にリリースされました。アニメーション映画『ハル』の主題歌として制作され、初回限定盤と通常盤の2形態で発売。初回限定盤にはミュージックビデオを収録したDVDが同梱されています。

制作の背景

本作は、日笠陽子のソロプロジェクトにおける3か月連続リリース企画の第2弾として発表されました。デビューシングル「美しき残酷な世界」に続くリリースであり、同時に日笠自身が『ハル』のヒロイン・くるみ役の声優を務め、主題歌も担当することが発表され、大きな話題を呼びました。

日笠が自身のアルバム『Glamorous Songs』のために選んでいた楽曲の中から、『ハル』の世界観に合うとして監督の牧原亮太郎に推薦。当初、牧原は「ふわふわとした包まれるようなイメージ」の楽曲を求めていましたが、「終わらない詩」を聴いたことでその力強いメッセージ性に感銘を受け、主題歌として採用を決定しました。

レコーディングでは、楽器とボーカルを同じスタジオで収録することで、楽曲に一体感が生まれるよう工夫されています。また、『ハル』の音響監督であるはたしょう二も立ち会い、作品との繋がりをより深める試みが行われました。

音楽性

「終わらない詩」は、yamazoが作詞・作曲を手掛け、稲葉エミも作詞に参加。映画『ハル』の世界観に寄り添いながらも、聴く人それぞれの感情に寄り添えるような楽曲を目指して制作されました。前作とは異なり、切なく、どこか懐かしい余韻が残るバラードであり、日笠の力強くも繊細な歌声が楽曲の魅力を引き立てています。

日笠自身も、「いろいろ試した結果、最終的には力強く、生命力を感じさせるような方向になった」と語っており、楽曲に込められた強いメッセージ性を表現することに注力したことが伺えます。

ミュージックビデオとカップリング曲

ミュージックビデオは、楽曲同様に『ハル』の世界観を反映した映像となっており、映画の美しい背景やキャラクターが登場し、楽曲の情感をより一層高めています。ジャケット写真も同様に、『ハル』の世界観が表現されています。

カップリング曲として収録されている「イノセント」は、「終わらない詩」とは対照的に、アップリフティングで心が温まるような楽曲です。日笠曰く「心があったかくなる」曲であり、シングルの多様な魅力を引き出しています。

『Glamorous Songs』との関連性

次作にあたるコラボレーションアルバム『Glamorous Songs』には、本作を手掛けたyamazo、稲葉エミも引き続き参加しており、日笠陽子の音楽活動における重要な繋がりを示しています。

「終わらない詩」は、アニメ映画『ハル』の世界観と日笠陽子の歌声が融合した、聴く人の心に深く響くバラードです。その切なくも力強いメロディは、多くのファンを魅了し続けています。

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