組閣

組閣とは

組閣とは、国会で指名された内閣総理大臣が、新しい内閣を組織する一連の手続きのことです。通常、内閣総辞職後、新たな内閣総理大臣が選出されると、その指名を受けた者が国務大臣を選任し、新内閣を発足させます。この記事では、日本国憲法下における組閣の手順や、組閣と人事の関係について詳しく解説します。

組閣の手順

組閣は、以下の手順で進められます。

1. 内閣総辞職:
内閣は、衆議院で不信任決議案が可決された場合や、衆議院議員総選挙後に初めて国会が召集された場合などに総辞職します。総辞職後も、新しい内閣総理大臣が任命されるまでは職務を継続します。
2. 内閣総理大臣指名選挙:
国会は、内閣総理大臣を国会議員の中から指名します。この指名は、他のすべての議案に優先して行われます。
3. 組閣本部における人事選考:
内閣総理大臣に指名された者は、組閣本部を立ち上げ、国務大臣の人選を行います。与党幹部や内閣官房長官就任予定者らと協議し、各ポストにふさわしい人物を選定します。
4. 親任式・認証官任命式:
天皇は、国会の指名に基づき内閣総理大臣を任命します（親任式）。その後、内閣総理大臣が国務大臣を任命し、天皇がこれを認証します（認証官任命式）。
5. 新内閣の発足:
内閣総理大臣任命式、国務大臣の認証官任命式を経て、新内閣が正式に発足します。初閣議後には、総理大臣と全閣僚が並んで記念撮影を行うのが慣例です。

組閣と人事

内閣を構成する国務大臣の過半数は、国会議員でなければなりません。閣僚の人選は、内閣の行政遂行能力を大きく左右するため、非常に重要です。適材適所の人材を配置することはもちろん、与党内のバランスや、将来を見据えた後継者の育成なども考慮する必要があります。

人事のバランス

自由民主党政権が長期化するにつれて、組閣においては与党内の派閥や連立与党、さらには参議院とのバランスが重視されるようになりました。しかし、小泉純一郎内閣のように、派閥の意向を無視した組閣も存在し、政界に大きな驚きを与えました。

大日本帝国憲法下の組閣

大日本帝国憲法下では、組閣は天皇大権に基づいて行われていました。内閣総理大臣は天皇が任命し、国務大臣も内閣総理大臣の推薦に基づいて天皇が任命していました。

組閣は、国の舵取りを担う内閣を新たに組織する、非常に重要なプロセスです。内閣総理大臣のリーダーシップのもと、適切な人材を選び、国民の期待に応えられる内閣を組織することが求められます。

参考情報

[内閣]]制度と歴代内閣 - 首相官邸: [https://www.kantei.go.jp/jp/rekidai/

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