結城昭康

結城昭康（ゆうき てるやす）は、1936年5月8日に福岡県で生まれ、1991年5月2日にその生涯を閉じました。彼は、選手として、そして指導者として日本のラグビー界に大きな足跡を残した人物です。

選手としてのキャリア

結城は、主にプロップ（Pro.）として活躍しました。1955年に修猷館高校を卒業後、早稲田大学に進学し、ラグビー部に入部しました。その実力は早くから注目を集め、1959年にはオックスフォード大学とケンブリッジ大学の連合チームであるオックスブリッジとの対戦で日本代表としてキャップ1を獲得しました。

指導者としてのキャリア

選手としてのキャリアを終えた後、結城は指導者としての道を進みます。1966年度シーズンには早稲田大学ラグビー部の監督に就任し、藤本忠正を主将に据えてチームを率いました。その結果、第3回全国大学ラグビーフットボール選手権大会で見事優勝を果たし、早稲田大学を日本一に導きました。彼の指導力は、選手たちの潜在能力を最大限に引き出し、チームを勝利へと導く原動力となりました。

人物像とエピソード

結城の人となりを語る上で欠かせないのが、彼の情熱と熱意です。修猷館高校時代には、当初野球部に入部したものの、上級生とのトラブルが原因で退部し、ラグビー部へと転向しました。その後、彼はレギュラー選手として活躍し、卒業後にはコーチ、そして監督としてチームを支え続けました。

彼のエピソードの中でも特に有名なのが、コーチ時代に試合中に起きた出来事です。審判を務めていた際、早稲田大学の選手たちが消極的なプレーを繰り返すことに業を煮やし、ついには自身が相手チームの選手にタックルをしてしまったという逸話があります。このエピソードは、彼のラグビーに対する情熱と、妥協を許さない厳格な一面を物語っています。

結城昭康は、選手、指導者としての卓越した才能に加え、その熱い情熱と不屈の精神で多くの人々に影響を与えました。彼の残した功績は、日本のラグビー史において、永遠に語り継がれるでしょう。

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