結婚しまショー

1970年5月15日から9月25日にかけて、日本テレビ系列で放送された『結婚しまショー』は、ロッテの一社提供によるバラエティ番組でした。全20回、毎週金曜19時からの30分間、結婚を間近に控えた一般のカップルに密着し、結婚式からパーティーに至るまでの過程を、テレビ番組として魅力的に構成した作品です。

番組の魅力は、何と言っても結婚式の華やかな雰囲気と、そこに参加する芸能人ゲストの存在でしょう。結婚式という人生の大きな転換点を祝う場を、豪華な演出と著名人の祝福によって、さらに記憶に残るものとして視聴者に届けたのです。視聴者にとって、まるで自分たちの結婚式を見ているかのような臨場感と感動が味わえたことでしょう。

司会を務めたのは、前番組『クイズEXPO'70』から続投した坂本九と、うつみみどり（のちのうつみ宮土理）という人気タレント二人。二人の軽妙なトークと温かい人柄が、番組全体を優しく包み込み、視聴者の共感を呼びました。司会二人の絶妙なコンビネーションは、番組全体の雰囲気を明るく和やかなものにし、結婚という人生の門出を祝うにふさわしい、温かいムードを作り出していたと考えられます。

番組は、単なる結婚式の中継にとどまらず、カップルの出会いから結婚に至るまでの過程、そして結婚式準備における様々なエピソードなども丁寧に描かれていたと推測されます。恋人同士の温かい触れ合い、家族や友人との絆、そして結婚への決意など、視聴者は様々な感情移入をしながら、番組を楽しんだことでしょう。

『結婚しまショー』は、高度経済成長期の日本において、結婚というライフイベントに対する社会の関心の高さを反映した番組であったと言えます。華やかな結婚式の様子だけでなく、そこに込められたカップルの想いや、周囲の人々との繋がりを丁寧に描くことで、視聴者の共感と感動を呼び起こし、大きな人気を博したのではないでしょうか。

番組で使用された映像や音楽、演出なども、当時の流行を反映した、時代を感じさせるものだったと考えられます。現代の視聴者から見ると、レトロな雰囲気や、当時の社会情勢を垣間見ることができる貴重な資料的価値も持っていると言えるでしょう。番組表の情報からは、具体的な内容までは分かりませんが、当時の視聴者にとって、週末の夜に家族で楽しめる、心温まるバラエティ番組として、親しまれたものだったと言えるでしょう。

残念ながら、番組の具体的な内容は詳細な資料が残っていないため、推測する部分も多々あります。しかしながら、『朝日新聞縮刷版』などの当時の記録から、その人気の高さと、視聴者にとって特別な番組であったことが伺えます。もし、当時の放送録画などが発見されれば、さらに詳細な番組内容を理解することができるでしょう。

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