結縁寺 (印西市)

結縁寺（けつえんじ）についての紹介

千葉県印西市に所在する結縁寺（けつえんじ）は、真言宗豊山派に属する寺院で、晴天山という山号と西光院という院号を持っています。ここでは、国の重要文化財に指定されている不動明王が本尊として祀られており、その深い歴史と文化的価値が注目されています。

寺院の概要

結縁寺は自然に恵まれた環境にあり、周囲には巨木のイチョウが生い茂ります。また、境内に咲く彼岸花は地域の「印西八景」の一つとされ、四季折々に訪れる人々を楽しませています。この寺院はその美しい景観と共に、多くの人々の信仰の対象となっています。

歴史的背景

寺院の創建は、神亀年間（724年～729年）にさかのぼるとされ、行基によって開かれたと伝えられています。他にも源頼政の家臣が、頼政の戦死後、彼の首をこの地に埋葬し、一寺を建立したとの伝承も残っています。こうしたエピソードから、結縁寺は地域の歴史とも深く結びついていることがわかります。

本尊・不動明王

結縁寺の本尊である「銅造不動明王立像」は、像高47センチメートルで、1303年（旧暦嘉元元年）に造られたことが分かっています。特徴的な点として、両眼を見開き、片方の牙を上、もう片方を下に向けている姿が挙げられます。この重要文化財である像は、多くの参拝者に深い感銘を与えています。

名称の由来

「結縁寺」という寺号は、「けつえんじ」と読むことが国税庁の法人番号公表サイトで確認されており、この名前に由来する印旛郡結縁寺村も同様に「けつえんじむら」と名付けられています。この地はその後の合併により印西市の一部となりましたが、結縁寺の名は今も残されています。印西市役所でも「けつえんじ」と表記されており、地域のアイデンティティの一部として重要な役割を果たしています。

なお、同じ漢字を用いる静岡県掛川市の寺院は「けちえんじ」と称されており、混同を避けるために注意が必要です。

所在地

結縁寺は千葉県印西市結縁寺516番地に位置しています。周辺には豊かな自然環境が広がり、訪問者に安らぎを提供しています。古い歴史と文化を持つこの寺院は、信仰を集めるだけでなく、地域社会に深く根付いた存在です。

参考文献

• - 久野健監修・川尻祐治編『関東古寺の仏像』芸艸堂、1976

寺院の魅力をさらに深く知りたい方には、印西市の公式ページにも情報が掲載されています。

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