統一日報

統一日報の概要

統一日報（とういつにっぽう）は、在日韓国人によって設立された新聞であり、現在は株式会社統一日報社が発行しています。本社は東京・港区元赤坂に位置し、韓国のソウルにも支社を構えています。代表取締役には姜昌萬氏が就任しています。

この新聞の設立目的は、朝鮮半島が南北に分断されている現実を広く日本の人々に知ってもらい、南北統一の重要性を訴えることにあります。在日韓国・朝鮮人を主な読者としているため、基本的に発行は日本語ですが、韓国語の書籍も将来的に刊行する計画があるものの、現段階では実施されていません。また、在日韓国人名録などの関連資料も発行しています。

統一日報という名称から混同されやすいのですが、別の宗教団体である統一教会や、その関連組織である世界日報とは全くの別物です。公式サイトでも、特定の宗教団体とは無関係である旨が明記されています。

沿革

統一日報は1959年1月に東京で「朝鮮新聞」という名称で創刊しましたが、同年8月には一時休刊となりました。その後、同年11月に「統一朝鮮新聞」と改名して復刊し、1961年からは週刊として発行を続けました。1973年には「統一日報」に改題し、平日5日間の発行を行う日刊新聞となりました。しかし、1998年に再び週刊に戻り、現在の定期刊行に至っています。

1973年7月からは株式会社ケイ・ジェイが発行を行っており、その後も長年にわたって運営が続けられてきましたが、契約数の減少や経済的な問題により、2017年には東京地方裁判所から破産手続き開始決定を受ける事態となりました。負債は約9億2,000万円に達しましたが、その後も発行は続いています。

特徴

統一日報の特徴は、基本的に韓国の保守派に近い立場をとることにあります。朝鮮労働党や韓国内で北朝鮮に融和的な団体に対しては、厳しい批判を展開しています。特に、日本人拉致問題に関しては、北朝鮮による行為をテロとして描写し、問題の重要性を強調しています。この姿勢は、在日韓国人や日本人に対して、北朝鮮の実情や韓国の立場を理解してもらうためのものです。

つい最近まで続けられていた問題の真相や、歴史的背景について深く掘り下げたシリーズ記事や特集も多く、読者の関心を集めています。特に「凍土の共和国」という連載は1983年3月から8月までの100回にわたって行われ、その内容がまとめられた単行本も出版されるなど、統一日報の重要な作品となっています。

結論

統一日報は、在日韓国・朝鮮人、さらには広く日本社会に向けて、朝鮮半島の現状や南北統一の必要性を訴え寄せている新聞です。様々な側面から情報を提供し、読者に国際的な視野を促す役割を果たしています。

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