絶叫クイーン

絶叫クイーン

絶叫クイーンとは、主にホラー映画やスリラー映画において、観客を恐怖に陥れる悲鳴や叫び声といった演技、いわゆる「恐怖演出」を得意とする女優を指す言葉です。「絶叫の女王（クイーン）」とも呼ばれ、その演技によって作品に大きく貢献し、作品自体の評価を向上させることも少なくありません。

絶叫クイーンという言葉のルーツは古く、その元祖とされているのは、1933年公開の映画『キング・コング』でヒロインのアンを演じたフェイ・レイです。彼女の恐怖に満ちた演技は、観客に大きな衝撃を与えました。

ホラー映画における元祖としては、1960年に公開されたアルフレッド・ヒッチコック監督の傑作『サイコ』に出演したジャネット・リーが挙げられます。特に、有名なシャワーシーンでの彼女の演技は、今日においても高く評価されています。

1970年代以降、殺人鬼が登場するスプラッター映画が数多く製作されるようになると、絶叫クイーンの存在感はさらに増していきました。1978年公開の『ハロウィン』で主人公のローリーを演じたジェイミー・リー・カーティスは、絶叫クイーンとして広く知られるようになりました。『ハロウィン』での高評価をきっかけに、『ザ・フォッグ』や『プロムナイト』といった人気ホラー映画に次々と出演し、その地位を確立しました。また、ジェイミー・リー・カーティスは、ジャネット・リーの実の娘であることもよく知られています。

1980年代は、スプラッター映画が隆盛を極めた時代であり、絶叫シーンが恐怖演出の重要な要素として確立された時期でもありました。

絶叫クイーンとして知られる代表的な女優は以下の通りです。

フェイ・レイ 『キング・コング』（1933年）
ジャネット・リー 『サイコ』（1960年）
ジェイミー・リー・カーティス 『ハロウィン』（1978年）
エイドリアン・バーボー 『ザ・フォッグ』（1979年）
ネーヴ・キャンベル『スクリーム』（1996年）
ジェニファー・ラブ・ヒューイット 『ラストサマー』（1997年）
サラ・ミシェル・ゲラー 『THE JUON/呪怨|THE JUON_呪怨』（2004年）
メルセデス・マクナブ 『HATCHET/ハチェット|HATCHET_ハチェット』（2007年）


これらの女優たちは、それぞれの作品で印象的な絶叫を披露し、観客を恐怖のどん底に突き落としました。彼女たちの演技は、ホラー映画史にその名を刻み、後世に語り継がれることでしょう。



外部リンク

Scream Queen.com（英語）
Scream Queen（英語)

もう一度検索