絶食系男子

絶食系男子とは

絶食系男子とは、女性との交際を諦めている、または恋愛そのものに興味がない男性を指す言葉です。恋愛に積極的ではない男性を「草食系男子」と呼ぶのに対し、絶食系男子はさらに一歩踏み込み、そもそも恋愛の機会を求めていない、あるいは縁がない状態を指します。彼らは、恋愛を人生における必須要素とは考えておらず、独りで過ごすことに価値を見出している傾向があります。

絶食系男子の実態

結婚情報サービス会社オーネットの調査によると、25歳から34歳の独身男性の中で、「恋愛に興味がなく、女性なしで人生を楽しめる」と回答した男性は14.4％に上りました。さらに、そのうちの51％は過去に交際経験がないと回答しており、恋愛に対する積極性の低さが浮き彫りになっています。

また、一時的に恋愛から距離を置いている男性は「断食系男子」と称されることがあります。これは、一定期間だけ食事を摂らない断食になぞらえた表現で、断食系男子がさらに進化すると絶食系男子になるとも言われています。

絶食系男子が生まれる要因

絶食系男子が生まれる背景には、様々な要因が複雑に絡み合っています。主な要因としては、以下の点が挙げられます。

経済的事情

絶食系男子には、非正規雇用で働くフリーターが多く、経済的な基盤が安定していない傾向があります。社会には、「男性が家庭を支えるべき」という意識が根強く残っており、経済的な不安から結婚を諦める男性も少なくありません。そのため、恋愛に発展する前に、経済的な問題で躊躇してしまうケースが多いようです。

恋愛結婚の一般化

1970年代頃から、見合い結婚から恋愛結婚が主流となりました。現代では、「本当に愛する人と結婚したい」という考え方が一般的になり、恋愛ができないと結婚もできない状況になっています。恋愛経験が乏しい男性は、結婚に対してハードルの高さを感じ、恋愛自体を諦めてしまう可能性があります。

恋愛感情の欠落

絶食系男子は、女性を心から好きになった経験がなく、「好き」という感情を理解できていない場合があります。過去の恋愛で深く傷つき、自分を守るために恋愛を避けるようになったケースも見られます。恋愛に対するネガティブな経験から、恋愛自体を避けるようになり、恋愛感情が欠落してしまうこともあるようです。

関連書籍

絶食系男子に関する書籍も出版されています。

『絶食系男子となでしこ姫』（山田昌弘、東洋経済新報社、2012年6月22日、ISBN 9784492223208）
『絶食系男子、性欲を知る』（粉織・穴乱、KATTS、既刊48巻）

関連項目

絶食系男子に関連する概念として、以下のようなものが挙げられます。

干物女：恋愛を面倒くさがる女性を指す言葉
草食系：恋愛に積極的でない男性を指す言葉
MGTOW：男性が自らの権利を守るために社会から距離を置くという思想
弱者男性:社会的に不利な立場に置かれていると感じる男性

まとめ

絶食系男子は、経済状況、社会の変化、個人的なトラウマなど、様々な要因によって生まれています。彼らは恋愛に対して消極的であり、必ずしもそれを不幸とは捉えていません。恋愛に対する価値観が多様化している現代において、このような男性の存在は、社会のあり方を考える上で重要な視点となるでしょう。

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