続・夕陽のガンマン

『続・夕陽のガンマン』

『続・夕陽のガンマン』（原題: Il buono, il brutto, il cattivo）は、1966年に制作された叙事詩的なマカロニ・ウェスタン映画で、監督はセルジオ・レオーネです。この作品は、クリント・イーストウッド、リー・ヴァン・クリーフ、イーライ・ウォラックの3人が中心となり、善悪の対立を描いています。エンニオ・モリコーネが手がけた音楽は今もなお多くの人に愛されており、映画の重要な要素となっています。

作品の概要

本作は、南北戦争期のアメリカが舞台です。3人の賞金稼ぎが、南軍の埋蔵金を巡ってさまざまな策略を巡らせます。善玉のブロンディ（クリント・イーストウッド）、悪玉のエンジェル（リー・ヴァン・クリーフ）、卑劣漢のテュコ（イーライ・ウォラック）の三者の関係は、友情や裏切り、そして共闘を織り交ぜながら複雑に展開していきます。

この映画は、前作『荒野の用心棒』や『夕陽のガンマン』と肩を並べる「ドル箱三部作」の最終章と位置づけられています。製作は西ドイツ、イタリア、スペイン、アメリカの共同で行われ、1500人のエキストラと60トンの爆薬が使用されるなど、豪華な制作がなされています。

ストーリー

物語は、南北戦争の荒野を舞台にスタート。酒場での銃撃戦の後、賞金がかけられたテュコが逃げるところから始まります。彼の後を追うエンジェルは、さまざまな悪事を重ねながらも冷酷な行動を受け持つキャラクターです。一方、ブロンディは巧妙な策略を用いて自己利益を追求し、最終的には三人の対決が描かれます。

テュコはエンジェルに追われながらも、ブロンディと共に peligrosoな旅を続け、やがて南軍の宝の在り処を知る兵士と出会います。彼は、エンジェルが追う兵士であり、秘匿された20万ドル相当の金が埋まった墓場の場所をテュコに伝えるのです。

三人は、宝をめぐって最終的な決闘を行うことになります。しかし、ブロンディの巧妙な策略によって、テュコはその場から処理されることになる。この決闘シーンは、長回しの中で緊張感と興奮が高まる演出がなされています。

音楽

エンニオ・モリコーネの音楽は、映画の重要な要素であり、特に「黄金のエクスタシー」や「トリオ」の楽曲が特徴的です。墓地でのクライマックスにおいて流れる音楽は、緊迫した対決を引き立て、映画の感動を高めています。

影響と受容

本作は、イタリア映画界の金字塔として語り継がれ、さまざまな文化に影響を与えています。特にサウンドトラックの名曲は、他の映画や音楽作品に引用されることが多く、その影響力は今も健在です。

また、作品の中で描かれるキャラクターたちは、善悪が曖昧な存在として映し出され、観客に強い印象を残します。特に、エンジェルの冷酷さとブロンディの巧妙さを対比させる手法が、多くの映画制作に影響を与えています。

おわりに

『続・夕陽のガンマン』は、単なる西部劇に留まらず、人間関係や道徳の曖昧さを描いた深い物語であり、多くの視聴者に愛され続けています。今日でも、その影響力や魅力は衰えることなく、多くのファンを持つ作品として名を馳せています。

もう一度検索