網川原

網川原（あみがわら）

新潟県新潟市中央区に属する町字で、現在の行政区分としては網川原一丁目および二丁目、そして大字網川原が存在します。郵便番号は950-0964です。住居表示に関しては、一丁目と二丁目は実施済みですが、大字区域は未実施となっています。

概要

網川原は、地理的には信濃川の下流右岸に形成された自然堤防の上に位置しています。大字としての網川原が行政地名に採用されたのは1889年（明治22年）のことですが、現在の町名である網川原一丁目・二丁目が設けられたのは比較的近年で、1985年（昭和60年）からのことです。

この地域の起源は、江戸時代から明治時代初期まで存続した網川原新田の一部に遡ります。地名の由来については、興味深い伝承が伝えられています。江戸時代に魚沼郡早川村から移り住んだとされる漁師の早川幾平が、信濃川での漁の途中で偶然にも阿弥陀如来の石像を引き上げたという出来事が、この地の名の起こりである「阿弥陀川原」または「網川原」に繋がったとされています。

歴史

網川原地域の開発は、江戸時代の寛永3年（1626年）に始まりました。開発当初は、前述の伝承にちなんで「阿弥陀川原新田」と称されていました。しかし、延宝6年（1678年）に新発田藩によって実施された検地を契機に、地名が「網川原新田」と改められました。この名称は、近代に入っても引き継がれていきます。

近代における行政区画の変遷は、以下の通りです。

1889年（明治22年）4月1日：町村制の施行に伴い、網川原新田は周辺の村々と合併して成立した鳥屋王村の大字となりました。
1901年（明治34年）11月1日：鳥屋王村が名称を鳥屋野村に変更したことに伴い、同村の大字網川原新田となります。
1943年（昭和18年）5月3日：鳥屋野村を含む周辺自治体が新潟市に編入合併され、新潟市の大字網川原新田となります。なお、大字名称としては「網川原新田」が少なくとも大正12年（1923年）までは使用されていたことが記録されており、それ以降に「網川原」という名称が定着したと考えられます。昭和23年（1948年）以降、この地域の人口は急速に増加したことが知られています。
2007年（平成19年）4月1日：新潟市が政令指定都市に移行した際、行政区が設置され、網川原は中央区の大字となりました。

地理

網川原は、新潟市中央区の南部に位置しており、以下の町字と隣接しています。北側から東回りの順に、出来島、南出来島、女池上山、鳥屋野、美咲町、新光町に囲まれています。

交通

地域内には、主要な幹線道路である国道116号線が通っており、近隣地域や新潟市中心部への重要なアクセス路として利用されています。

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