練馬区モデル

練馬区モデル概要

練馬区モデルは、東京都練馬区が2021年1月30日に発表した、新型コロナウイルス感染症（COVID-19）ワクチンの接種計画です。このモデルは「練馬モデル」や「練馬区方式」とも呼ばれています。

新型コロナウイルスの感染は2020年から世界中で広まり、多くの国では冬の終わりから春の初めにかけてワクチン接種が始まりました。特に、2020年12月にはアメリカ、欧州、中国の製薬会社が開発したワクチンの接種が始まり、日本でも2021年2月にファイザー製ワクチンの第一陣が到着しました。これに伴い、厚生労働省は大規模公共施設におけるワクチン集団接種の訓練を実施し、神奈川県ではその準備が整いつつありました。

一方、練馬区は国の方針に従うのではなく、地域に根ざした独自の接種モデルを採用することを決定しました。それは、かかりつけ医などの小規模診療所を中心とした接種方式です。この方法では、区役所や区の学校の体育館、大型病院なども接種ポイントとして使用します。2021年1月30日の発表後、練馬区は2021年4月から65歳以上の高齢者を対象にこの接種モデルを実施すると宣言しました。

ワクチン分配の仕組み

練馬区モデルでは、約250の小規模診療所が接種を希望する人数を事前に区に通知します。接種を希望する区民は、まず診療所に予約し、練馬区医師会がその予約状況を集約して区に報告します。この報告を基に、区は地域の4つの公共施設に設置されたディープフリーザーで冷凍保存されたワクチンを、小分けにして配送します。ワクチンは原則として配布後5日間以内に使用されます。

他の自治体での状況

練馬区モデルの理念を基に、全国のいくつかの自治体でも似たような接種計画が採用されています。具体的には、青森県、岩手県、宮城県、福島県、栃木県、京都府、福岡県といった地域で、個別接種を主体としたプランが導入されていますとはいえ、これらの自治体は「練馬区モデル」を明言していないため、すべての地域で同様の名称が使われているわけではありません。

総括

このように、練馬区モデルは、地域医療の活用を重視した接種計画として構築され、新型コロナウイルスワクチン接種の新たな道を示しています。今後、他の自治体でもこのようなアプローチが普及していくことが期待されています。

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