繊維学会

一般社団法人繊維学会について

一般社団法人繊維学会は、1943年12月に設立された日本の学会です。当初は繊維素協会と繊維工業学会が合併して誕生しました。設立当初の目的は、戦時中の物資不足を背景に、繊維技術の発展を促進することでした。1964年に社団法人となり、2012年からは一般社団法人として活動しています。

歴史

1943年12月10日、繊維素協会と繊維工業学会が合併し、繊維学会が設立されました。設立総会は巣鴨商業組合会館にて行われました。戦時下の物資不足という状況の中、繊維技術の向上が急務であったことが、学会設立の背景にあります。

1983年には、学会設立40周年を記念して「桜田武賞」が創設されました。翌年の1984年には、記念講演会などが開催され、学会の歴史を振り返るとともに、今後の発展を誓いました。

2014年には、学会設立70周年を記念して、盛大な式典、講演会、シンポジウム、ファッションショーが開催されました。長年にわたる繊維技術への貢献を称え、さらなる発展に向けた決意が表明されました。

会員と組織

現在の正会員数は1,304人です。繊維学会は、日本学術会議協力学術研究団体の一つであり、日本の学術研究を推進する上で重要な役割を担っています。また、日本技術者教育認定機構の社員、日本工学会の会員としても活動しており、技術者教育の分野でも貢献しています。

刊行物

学会誌として、長らく「繊維と工業」と「報文」を発行していました。これらの専門誌は、繊維技術に関する最新の研究成果や技術動向を広く伝える重要な役割を果たしていました。しかし、2016年1月に、これらの誌名を変更し、「繊維学会誌」とJournal of Fiber Science and Technology (JFST)に分離しました。「繊維学会誌」は、繊維に関する幅広い分野の研究論文を掲載しており、一方JFSTは査読付きの英文学術誌として、国際的な研究成果の発信に貢献しています。JFSTは査読があるため、より信頼性の高い研究成果が掲載されています。

学会の活動

繊維学会は、学術研究発表会や講演会、シンポジウムなどを開催しており、会員間の交流や情報共有を促進しています。これらの活動を通じて、繊維技術の発展に貢献しています。また、若手研究者の育成にも力を入れており、将来の繊維技術を担う人材の育成に尽力しています。

まとめ

一般社団法人繊維学会は、日本の繊維技術の発展に貢献してきた歴史ある学会です。学術誌の発行や講演会などの活動を通じて、繊維技術の研究・開発を促進しています。今後も、繊維分野における学術研究の中心的な役割を担い、社会に貢献していくことが期待されます。

外部リンク

一般社団法人繊維学会

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